[文書名] 日米自動車・同部品協議決着の概要
包括経済協議の枠外の決着文書
(6/28にジュネーブにて発表)
◎4つの共同発表と1つのプレス発表より構成
自動車・同部品に関するもの{前13字下線}
[共同発表1]
日米は,日米の企業の自主計画発表を歓迎する一方,これらが約束ではなく,通商上の救済措置に関する法律の対象とならず,市場状況により変化し得る旨,また,これらが包括協議の枠外である旨確認。
[共同発表2]
米側が日本企業の自主計画に基づき,北米製部品の購入量,北米製完成車の生産量等を見積る一方,日本側はかかる見積りは政府の責任の範囲を超えることから,政府の関与を否定。
ディーラーシップに関するもの{前14字下線}
[共同発表3]
米自動車企業による対日市場開拓推進の表明,自販連による外国車に関心あるディーラー発掘調査実施表明を日米が留意。
[共同発表4]
米側は,米自動車企業の販売拠点が一定数増大すると推定する一方,日本側は,かかる予測は政府の責任の範囲を超えることから,政府の関与を否定。
競争政策に関するもの{前10字下線}
[プレス発表]
競争政策の重要性につき認識を共有するとともに,橋本大臣は,必要に応じて国会の承認を得ることを条件に,公取の強化の意図を有していることを確認。
{以上表の左側部分・枠あり}
{以下表の右側部分・枠あり}
包括経済協議の下での決着文書
(6/28に実質妥結,8/23最終決着)
◎往復書簡及び別添文書より構成
(MFN原則,数値目標排除等の諸原則を確保)
[別添文書:具体的措置]
(1)外国車の対日市場アクセス改善{前17字枠線}
○日本国政府が競合車取り扱いの自由に関する通知発出
○日米両国政府のコンタクト・パーソン設置
○日本国政府のジェトロを通じた展示会開催の財政支援等
○米国政府による,米国企業の対日輸出促進・競争力強化支援
(2)自動車部品購入機会に係る措置{前17字枠線}
○日本国政府は,自動車企業と外国部品供給者との関係強化を支持
○日本国政府のジェトロを通じた展示会開催の財政支援等
○米国政府による,米国企業の対日輸入促進・競争力強化支援
(3)規制緩和{前7字枠線}
○重要保安部品の削減
○整備工場の認証・指定に係る規制緩和,「特定指定工場」の拡大
○構造等変更検査に関する規制緩和
○「補修部品市場アクセス改善プログラム」の実施等
(4)措置の評価と客観的基準{前14字枠線}
○客観的基準に基づき評価。二国間協議を年1回開催(注:評価はあくまでも「措置」の実施とその下で達成された進展に関するものであり,米側の一方的な見積もり,予測を検証するものではない)
○客観的基準例:外国製自動車の新規販売台数・額の変化,外国製部品の輸入額の変化,外国供給者の努力等