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政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づく高速多胴船の最適化に係る共同研究に関する交換公文(米国との相互防衛援助協定に基づく高速多胴船の最適化共同研究取極)

[場所] 
[年月日] 2014年3月4日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づく高速多胴船の最適化に係る共同研究に関する交換公文

(略称)米国との相互防衛援助協定に基づく高速多胴船の最適化共同研究取極

   平成二十六年三月四日 東京で
   平成二十六年三月四日 効力発生
   平成二十六年三月十三日 告示
     (外務省告示第七二号)

{目次は省略}

(日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づく高速多胴船の最適化に係る共同研究に関する交換公文)

(日本側書簡)

 書簡をもって啓上いたします。本大臣は、千九百五十四年三月八日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定(以下「MDA協定」という。)に言及する光栄を有します。MDA協定は、経済の安定が国際の平和及び安全保障に欠くことができないという原則と矛盾しない限り、各政府が、他方の政府に対し、援助を供与する政府が承認することがある装備、資材、役務その他の援助を、両政府の間で行うべき細目取極に従って、使用に供するものとすることを特に規定しています。

 日本国政府及びアメリカ合衆国政府の代表者は、MDA協定に基づく航空機器への応用のための画像ジャイロに係る共同研究及びMDA協定に基づく共同研究に関する新たな計画の作成についての二千十年二月十七日の交換公文に基づいて作成され、同日に署名された共同研究事業に関する日本国防衛省とアメリカ合衆国国防省との間の了解覚書(以下「二千十年の了解覚書」という。)に従って実施された情報の交換を考慮し、最近、高速多胴船の最適化に係る共同研究に関する計画(以下「計画」という。)に関し、前記の細目取極を行うため討議を行いました。この討議の結果に関する日本国政府の了解は、次のとおりであります。

1 4の規定に基づき行われる実施細目取極に従い、日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、計画の実施のために必要な情報、装備及び資材をそれぞれの国の法令に従って相互に提供する。両政府は、計画の実施のために必要な資金を共同して負担する。

2 計画は、必要な範囲内で、日本国及びアメリカ合衆国の企業との契約を通じて実施される。

3 この了解は、MDA協定及びMDA協定に基づく取極(千九百五十六年三月二十二日に東京で署名された防衛目的のためにする特許権及び技術上の知識の交流を容易にするための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を含む。)に従って実施される。

4 この了解を実施するため、両政府の権限のある当局の代表者は、計画に適用される実施細目取極を行う。当該実施細目取極は、二千十年の了解覚書及び事業取決めから成る。当該実施細目取極につき、日本国政府の権限のある当局は、防衛省であり、アメリカ合衆国政府の権限のある当局は、国防省である。

5 この了解及びこの了解に基づき行われる全ての取極の下で日本国政府及びアメリカ合衆国政府が行う財政上の債務の負担及び支出は、それぞれの国の憲法上及び法律上の規定に従った予算の承認を得たところにより行う。

 本大臣は、前記の了解がアメリカ合衆国政府により受諾される場合には、この書簡及び受諾する旨の閣下の返簡が両政府間の合意を構成するものとみなし、その合意が閣下の返簡の日付の日に効力を生じ、かつ、いずれか一方の政府による終了の通告の受領の日の後六箇月が経過する時まで効力を有するものとすることを提案する光栄を有します。

 本大臣は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かって敬意を表します。

  二千十四年三月四日に東京で

     日本国外務大臣 岸田文雄

 アメリカ合衆国特命全権大使
  キャロライン・ケネディ閣下


(米国側書簡)

(訳文)

 書簡をもって啓上いたします。本使は、本日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。


(日本側書簡)

 本使は、アメリカ合衆国政府が前記の了解を受諾することを同政府に代わって確認し、閣下の書簡及びこの返簡が両政府間の合意を構成するものとみなし、その合意がこの返簡の日付の日に効力を生じ、かつ、いずれか一方の政府による終了の通告の受領の日の後六箇月が経過する時まで効力を有するものとすることに同意する光栄を有します。

 本使は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かって敬意を表します。

二千十四年三月四日に東京で

     アメリカ合衆国特命全権大使 キャロライン・ケネディ

 日本国外務大臣 岸田文雄閣下


(参考)
 この取極は、昭和二十九年三月八日に署名された相互防衛援助協定(現行条約集覧及び条約集第一一五一号参照)に基づき、高速多胴船の最適化に係る共同研究を行うこと等について、両政府の了解を確認するものである。