[文書名] 平和的目的のための月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の枠組協定の説明書(日・米宇宙協力に関する枠組協定の説明書)
一 概説
1 協定の成立経緯
政府は、宇宙の探査及び利用の加速化に伴い、日米間の宇宙協力を一層拡大し、深化させるため、アメリカ合衆国政府との間で平和的目的のための月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の枠組協定を締結するための交渉を行い、令和五年(二千二十三年)一月十三日にワシントンにおいて、我が方林外務大臣と先方ブリンケン国務長官との間でこの協定の署名が行われた。
2 協定締結の意義
日米間の個別の宇宙協力を行う際の基本事項について包括的に定めるこの協定の締結により、日米間の宇宙協力の迅速かつ効率的な調整が可能となる。
二 協定の内容
この協定は、前文、本文二十一箇条及び末文から成っており、その主な内容は、次のとおりである。
1 活動の範囲(第一条)
この協定が適用される共同活動の分野及び協力の形態について規定するとともに、この協定に基づく全ての活動は、国際法を含む適用される全ての法令に従って行うこと等を規定している。
2 定義(第二条)
この協定における「貢献者」、「関係者」等の定義を規定している。
3 実施機関及び実施取決め(第三条)
共同活動の特定の条件については、この協定に基づく実施機関間の実施取決めで定めることを規定している。また、日本国政府及びアメリカ合衆国政府の実施機関を指定している。
4 税及び手数料(第五条)
この協定の実施のために必要な物品及びソフトウェアの輸出入に係る税の免除を確保すること並びに当該物品及びソフトウェアの輸出入に係る手数料の免除を容易にするよう妥当な努力を払うこと等について規定している。
5 物品及び技術データの移転並びに知的財産権(第八条及び第九条)
共同活動の実施に必要な物品及び技術データの移転について規定している。また、共同活動の実施における発明及び共同活動から生ずる著作物の知的財産権の保護等について規定している。
6 広報及びデータの共有(第十条及び第十一条)
この協定に基づく各当事国政府の活動に関する広報について規定している。また、共同活動によって得られる科学的なデータの共有について規定している。
7 責任に関する相互放棄(第十二条)
損害に関する責任の相互放棄が適用される範囲及びその制限、代位請求の際の責任放棄の仕組み等について規定している。
8 登録及び管轄権(第十三条)
宇宙物体の登録の在り方、宇宙物体及びその乗員並びに宇宙空間にある自国民に対する管轄権の保持等について規定している。
9 惑星の保護等(第十四条から第十六条まで)
共同活動への惑星保護措置の適用、軌道上デブリの低減のための計画の作成、歴史的又は科学的な価値を有する月の地点の保全等について規定している。
10 協議(第十七条)
共同活動の実施に関する問題が生じた場合の解決等について規定している。
11 改正、効力発生及び終了(第十九条から第二十一条まで)
この協定の改正、効力発生及び終了について規定している。
三 協定の実施のための国内措置
この協定の実施のためには、新たな立法措置及び予算措置を必要としない。