[文書名] 日本国経済産業省とアメリカ合衆国商務省との間の深海鉱物資源開発に関する協力覚書
日本国経済産業省及びアメリカ合衆国商務省(以下「参加者」という。)は、
海洋科学の理解を深めるための共同研究及び科学技術協力の重要性、アメリカ合衆国が連邦規制プロセスの現代化及び合理化の成功により海底鉱物資源開発の商業化の加速を世界的に先導していること、日本がレアアース泥採鉱に係る世界初のシステム統合試験を成功させ、深海鉱物資源開発において世界一流の成果を挙げていることを認識し、
深海鉱物資源開発が、両国の重要鉱物の将来の安定供給を確保する上で大きな可能性を有することを強調し、
本協力を通じ、相互に利益となる形で二国間協力を前進させる意思を確認し、
以下のとおりの理解に達した。
I: 深海鉱物資源開発に関する日米作業部会の設置
1. 参加者は、科学技術分野での二国間協力の促進及び深海鉱物資源開発の加速化を支援するため、「深海鉱物資源開発に関する日米作業部会」(以下「作業部会」という。)を設置する意向である。
II: 協力分野
作業部会は、以下の活動に重点的に取り組む意向である。
1. 深海科学及び海底鉱物資源プロジェクトに関する情報共有(日本側の南鳥島周辺海域のレアアース泥プロジェクト及びマンガン団塊プロジェクトに関するプレゼンテーションを含む。)を通じ、協力の可能性を探ること。
2. 深海科学及び深海鉱物資源開発に関する技術を紹介すること(現地視察、関連する専門家、研究者及び産業界関係者との科学的・技術的交流の実施を含む。)。
3. 日米の産業界との連携を通じて、意見の収集、規制のあり方やベストプラクティスに関する議論、情報共有及び研究の優先順位の通知や新たな経済機会の創出をするためのパートナーシップの構築を進めること。
4. 深海科学及び深海鉱物資源開発に関連する資産の相互利用の機会を検討すること。
III: 参加者及び会合形式
1. 参加者は、日本国経済産業省(METI)及びアメリカ合衆国海洋大気庁(NOAA)が主導し、上級レベル(課長級及び次官補代理級のレベル)で作業部会を開催する意向である。必要に応じ、以下を含む関係機関が参加することができる。
日本国: 経済産業省、内閣府、外務省、防衛省及びその他関係機関
米国: 商務省、海洋大気庁(NOAA)、内務省(DOI)及び関連機関、国務省(DOS)、エネルギー省(DOE)、戦争省(DOW)並びにその他関係機関
2. 会合は必要に応じて開催され、対面又はオンラインで実施することができる。
IV: 法的性質
本協力覚書(以下「本覚書」という。)は、日本国若しくはアメリカ合衆国の国内法又は国際法の下での権利又は義務を構成するものではなく、また創設するものでもない。本覚書のいかなる内容も、日米間の既存の合意を変更し、又は影響を及ぼすことを意図するものではない。本覚書の下での協力は、日本国及びアメリカ合衆国それぞれの法令に従って実施される。また、本覚書は、参加者に財政支出をコミットさせるものではない。
V: 終了
本覚書は、両参加者の署名により機能を開始する。いずれの参加者も、相手方に対して書面による終了に係る通知を行うことで、本覚書を終了することができる。参加者は、本覚書を2年ごとに見直し、必要に応じて修正又は終了するかを検討する意向である。終了の日は、参加者が相互に決定した日とする。決定に至らない場合、終了に係る通知が相手方に送達された日から180日後に終了する。
以上が、参加者間で到達した理解である。
2026年3月19日、英文2通に署名した。
日本国経済産業省
赤澤亮正
経済産業大臣