データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日米韓共同声明

[場所] 
[年月日] 2026年9月21日
[出典] 外務省
[備考] 仮訳
[全文] 

マルコ・ルビオ米国国務長官、茂木敏充日本国外務大臣、趙顕韓国外交部長官は、ニューヨークで開催された国連総会ハイレベル・ウィークの機会に会談した。閣僚は、2025年9月22日の日米韓共同声明を再確認し、法の支配を含む共通の原則を堅持しつつ、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、平和、安定及び経済的繁栄を促進する三か国協力の進展を強調した。

北朝鮮への対処

閣僚は、関連する国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化及び北朝鮮の核・弾道ミサイル計画のための資金調達への支援の禁止に対する確固たるコミットメントを再確認した。閣僚はまた、朝鮮半島の平和と安定を促進するために努力することを継続しつつ、対話の道は依然として開かれていることを再確認し、北朝鮮に対して対話を再開するよう求めた。

閣僚は、北朝鮮による国連安保理決議の違反及び回避に関する多国間制裁監視チーム(MSMT)の取組を歓迎した。同志国により公表された「北朝鮮IT労働者に関する各国・企業等に対する注意喚起」及び6月の三か国の作業部会を通じたものを含む北朝鮮のサイバー脅威への対処における進展を歓迎した。

閣僚は、拉致問題、抑留者問題、帰還していない捕虜の問題及び離散家族の問題の即時解決へのコミットメントを改めて表明した。

経済安全保障及び経済的強靱性の強化

閣僚は、サプライチェーンを混乱させる恣意的な輸出規制を含む有害な過剰生産能力及び市場の歪みを引き起こす経済的威圧及び非市場的政策・慣行に断固として反対し、自由で透明な貿易を維持し、重要なサプライチェーンを確保することを決意した。この目的のため、閣僚は、三か国のサプライチェーン早期警戒システムを強化することにコミットし、経済安全保障に関する新たな三か国協議の立ち上げを歓迎した。

閣僚は、石油備蓄の増強及び生産国と消費国との間の連携促進を通じ、地域のエネルギー供給の強靱性を強化する必要性を強調した。閣僚は、日本の「パワー・アジア」や地域協力を通じエネルギー安全保障を強化する韓国の取組といった地域イニシアティブを歓迎した。閣僚は、最高水準の原子力安全、核セキュリティ及び核不拡散の下、小型モジュール炉(SMR)の他国への導入を互恵的な形で加速するための7月7日の三か国間協力覚書を実施する計画にコミットした。

閣僚は、先端技術スタック及びサプライチェーンの強靱性を協力して強化し、人工知能(AI)、量子技術、デジタル・インフラ、バイオテクノロジーを始めとする重要・新興技術を促進及び保護することを決意した。閣僚は、半導体分野における三か国の経済の一層の協力を歓迎し、三か国の国立研究所間の協力の更なる推進に対する関心を表明した。閣僚は、AI及び新興技術における安全及びイノベーションを促進するため、8月にホノルルで開催された第3回日米韓ヤング・リーダーズ・サミットを歓迎した。

地域及びグローバルな関与の強化

米国は、核能力を含む比類のない軍事力によって裏付けられた、日本及び韓国の防衛に対する米国の強固なコミットメントを改めて表明し、日本及び韓国に対する米国の拡大抑止のコミットメントを再確認した。閣僚は、強固な安全保障協力に対するコミットメントを強調した。

閣僚は、台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を強調した。閣僚は、両岸問題の平和的解決を促し、あらゆる一方的な現状変更の試みに反対した。閣僚は、適切な国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明した。閣僚はまた、国連海洋法条約(UNCLOS)に反映された国際法に従い、インド太平洋及び世界における全ての国の航行及び上空飛行の自由、妨げられない適法な通商、並びにその他の適法な海洋の利用を維持することへの支持を強調した。

閣僚は、特に、地域及び国際の平和と安全を脅かす東南アジアにおける詐欺拠点といった組織犯罪を撲滅するための国連薬物・犯罪事務所(UNODC)との新たな三か国協力を歓迎した。閣僚は、海外災害救援に関する三か国協議の立ち上げを歓迎した。閣僚は、海洋領域の多面的な課題に対処し、地域におけるパートナーに共同の能力構築支援を提供するため、日米韓海洋安全保障及び法執行協力枠組みの下で、協力を前進させるための取組を継続することにコミットした。閣僚は、北極に関する課題について、緊密な政府間の意思疎通を通じて三か国協力を継続するとのコミットメントを再確認した。

三か国協力の推進

閣僚は、地域及びグローバルな関与を強化し、全てのレベルで三か国会合を継続することにコミットした。