[文書名] 「ブルーパシフィックにおけるパートナー」外相会合 共同声明
2022年9月22日、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」のメンバー及びオブザーバーの閣僚又は代表並びに太平洋地域の閣僚は、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」の実施における進展について議論するため会合した。同会合は、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」による太平洋諸島フォーラム(PIF)メンバーとの高級実務者レベルによる説明に続くものである。
豪州、日本、ニュージーランド、英国、米国は、ドイツ及びカナダの太平洋地域との真のパートナーシップへの焦点とコミットメントの強化と「ブルーパシフィックにおけるパートナー」に参加する意図の表明を歓迎した。
PBP側は、この包摂性があり非公式なメカニズムが、PIFの「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」及び既存の太平洋地域のアーキテクチャに導かれるものであることを強調した。これには、PIFとの間で行われている関与及び協議、太平洋地域主義及び関連の地域のメカニズム、主権、透明性、説明責任といった考え方の尊重を含 み、我々は、太平洋島嶼国に主導され導かれることにコミットしている。
PBP側は、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」は太平洋地域及びその優先事項をより効果的かつ効率的に支えることを目指すものであることに留意した。我々は、共に、また、個別に、太平洋地域の優先課題を支援するための既存の取り組みを強化する。
PIFと協力し、また、「2050戦略」の今後の実施計画への対応として、我々は既存のプロジェクトを把握し、将来のプロジェクトを計画することで、資源の配分、重複の排除、ギャップの解消を追求し、太平洋地域の政府と人々の負担の増大と機会の喪失を回避する。これと並行して、我々の各政府は、この地域における国家及び地域的な目標や優先順位に沿う形で、個々の取組の目標を引き続き高めていく。
PBPが候補としている6つの取組分野と初期のプロジェクトは、PIFの「ブルーパシフィック大陸の2050年戦略」の分野に沿ったものであり、これらが議論された。出席者は、取組分野の確定に向けて、更なる対話を行うことに合意した。議論された取組分野は下記の通りである。
• 気候変動、強靭性、適応及び災害
• 安全性があり、抗たん性のある技術及び連結性
• 海洋及び環境の保護
• 人を中心に置いた開発
• 資源及び経済開発
• 政治的リーダーシップ及び地域主義
出席者は、非公式かつ包摂性がある「ブルーパシフィックにおけるパートナー」の下で最初に考慮され得る、いくつかの検討中のイニシアティブについて議論した。それには、ナンディで開催された第 1 回太平洋防災担当大臣会合においてPIFの関係閣僚によって合意された、人道的・緊急的な物資を備蓄するための、太平洋地域における人道支援のための備蓄倉庫支援、年一回のサイバー能力会議、サモアに所在する太平洋気候変動センターへの更なる支援及び気候資金へのアクセスが含まれる。出席者は、2022年中に、検討中のイニシアティブについて、太平洋島嶼国が選好するタイムフレームに基づき、更に議論することに合意した。
次のステップ
PBP側は、教育及び奨学金、インフラ、ジェンダー並びに違法・無報告・無規制(I
UU)漁業対策の分野を含め、太平洋地域側との協議及びその検討に向けて追加的なイニシアティブ候補を検討するために地域と協力することにコミットした。
PBP側は、太平洋島嶼国政府及びPIFその他の太平洋地域機関評議会(CROP) の機関との定期的かつ継続的な関与、並びに、太平洋島嶼国の見解に沿う形で太平洋地域とのパートナーシップによる履行を確認し、指示を与えるための定期的な関与にコミットした。
PBP側は、「ブルーパシフィックにおけるパートナー」が太平洋地域の優先事項に確実に合致するために、PIFとの定期的かつ持続的な関与及び協議にコミットした。ま た、PBP側は、太平洋地域に対し、また、この非公式かつ包摂性のあるメカニズムが、既存の地域アーキテクチャと整合し、あらゆる段階で太平洋地域に導かれた、実用的で具体的な結果をもたらすことを確保することに対し、長期的なコミットメントを強調した。
脚注:
出席者は下記のとおり。
豪州、フィジー、フランス領ポリネシア、日本、キリバス、ナウル、ニュージーラン ド、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、マーシャル、サモア、ソロモン諸島、トン ガ、英国、米国及びバヌアツからの代表、並びにオブザーバーの資格でカナダ、フラン ス、ドイツ、インド、韓国、太平洋諸島フォーラム(PIF)及び欧州連合(EU)からの代表。