[文書名] こども食堂(一般社団法人ともしびatだんだん)視察等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(視察について)
今日はこども食堂、特に2012年にスタートした、初めてこども食堂という名称を使われた、こうしたお店に訪問させていただいて、支援を行っている皆さんの声を聞かせていただきました。ひとり親、孤独、孤立、あるいは子供の貧困、こうした様々な課題に向き合って、困っている方々を支援されている方々の声を聞かせていただき、想像以上に切実な、そして、厳しい現実を感じさせてもらいました。大変貴重なお話を聞かせていただいたと思っています。そして、こうした課題については、いろいろなことを考えなければいけないと思いますが、政治の立場から一つ感じましたのは、現場で頑張っている、そして、苦労されている方々と行政の橋渡しをするNPO(特定非営利活動法人)の皆さん、そういった方々を支援する取組を、政治としてまず考えていかなければいけないのではないか。こんなことを思いました。NPOを支援する仕組としては、地域子供の未来応援交付金、こういった制度もあります。こういったものを充実しなければいけないとか、それから、こども食堂には、政府の備蓄米を無償で提供するという形で応援をさせていただいていますが、こうした取組もより充実させていかなければいけないのではないか、こんなことをたちまち感じています。ただ、それ以上にもっと奥の深い、そして幅の広い課題です。やはり政治の立場からもいろいろなことを考えていかなければいけない、こんなことを改めて強く感じました。私の方からは以上です。
(子供の貧困に関するデータベース構築について)
今日のやり取りの中でも、情報、学校ですとか行政には本当に貴重な情報がたくさんある。ただそれが気づかれていないとか、共有されていないとか、そういった話もありました。やはり多くの子供さん、あるいはひとり親家庭の皆さん、いろいろなところでサインを出しているのだと思いますが、それに気づくことができるかどうか。それから逆に困ったときに思い切って声を上げることができるかどうか、こうしたことをどう把握するか、これ大変重要なポイントなのかなと思います。せっかく情報はあるわけですから、その共有、データベースこういったものは考えられないかなと改めて今日も感じました。
(子育て世帯への支援について)
困っておられる方々に対する住居費、あるいは教育費の支援というのは、現実に今存在します。だからこれをより充実させていくことを考えなければいけないと思っています。そしてそれを広げていくことによって、低所得者の方々だけではなくして、中間層も含めて、住居費や教育費、これ大変負担が大きいわけですから、そっちの方まで広げていくことによって支援を考えていく、こういった道筋は是非考えていきたいと思っています。表現は違ったけど、子育て世代に対する教育費、あるいは住居費の支援、そういう表現で総裁選挙の最中からずっと言ってきました。その思いは変わりません。是非そういった切り口からも支援、考えていきたいと思っています。
(車座で対話を行う活動の継続について)
これから、地方に行くこともこれから増えてくると思いますが、地方に行った際など、やはりその土地土地の様々な課題があると思いますし、いろんな分野で頑張っている皆さんがいると思いますので、そういったチャンスを是非しっかり大事にして、いろんな方々の声を聞く努力、車座を始め様々な形で聞く努力を続けたいと思っています。