データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 今年1年の感想等についての会見(岸田内閣総理大臣)

[場所] 
[年月日] 2021年12月28日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文] 

(今年1年の感想、年末年始の過ごし方について)

 今年1年を振り返って特に、8月26日に自民党総裁選挙に立候補を表明しました。あれから4か月が大変慌ただしい日々でした。強く印象に残っています。総裁選挙に勝ってから後、総理就任、総選挙、そしてその後もコロナ対応ですとか、臨時国会、ずっと日程が続きました。本当に慌ただしい4か月であったと振り返っています。「日々これ新たなり」の思いで、毎日毎日、一日一日、真剣に取り組んできましたが、その間、多くの国民の皆さんに御協力いただいたことには、心から感謝を申し上げたいと思います。そして来年、年明けますと、コロナ対応も、また新時代の開拓もいよいよ重要な時期を迎えると感じています。来年に向けて、より緊張感を持って臨んでいきたいと思っています。

 そして、質問の年末年始をどう過ごすかということですが、今言ったように緊張感を持って、年末年始過ごさなければならないと思っています。なぜならば、新型コロナウイルスの感染拡大の状況、予断は許されない、こうした状況にあると認識をしています。また、日本海側を中心に大雪の被害も報告されています。こうしたことですので、コロナ対応についても、また災害への対応についても、危機管理、しっかり頭に置きながら、年末年始の状況を見守っていかなければならない、こんなことを感じています。

(有識者や関係閣僚と新型コロナウイルスの感染対策について話したことについて)

 まず、年末を前にして専門家の方々から、この今の状況に対する見方ですとか、いろいろな御意見を聞かせていただきました。大変参考になりました。諸外国の動向も踏まえながら、我が国でも、いわゆる市中感染、このオミクロン株に関して、市中感染が見られる中、このオミクロン株の感染力の高さ、こういったことも意識しながら、この現在の対応策を強化、あるいは重点化していくべきである、こうした専門家の皆さんの意見がありました。この辺り大変印象に残っています。その後、関係閣僚会合を開きました。今、申し上げた専門家の方々の問題意識を大臣の中でもしっかり共有した上で、年末年始も状況をしっかり注視し、そして先手先手で対応していくよう、私の方から指示を出させていただいた、こういったことであります。

(文化審議会が佐渡の金山について国内候補に選定したことについて)

 佐渡の金山について、文化審議会として選定したというところまでだと承知をしています。文化審議会として選考した、そこまでだと聞いています。そこから先については、ちょっとどう対応するのか、承知をしておりません。

(来年の参院選への意気込みについて)

 今、様々な政治課題を考えても、また外交安全保障を考えても、政治の安定というのは大事だと思います。参議院選挙は政治の安定ということを考えた場合に、大切な選挙だと認識しています。ただ選挙に向けては、まずは年明け、コロナ対応、そして様々な政治課題において、一つ一つ結果を出し、国民の皆さんの理解を得ていく、その積み重ねが大事だと思います。年明け、努力を続け、参議院選挙に向けても、国民の皆さんの理解が得られるように努力を続けていきたいと思っています。

(来年はどんな年にしたいかについて)

 来年は先ほど言いましたが、コロナ対応、それから新しい時代の開拓に向けて大切な年だと思います。そしてそれに向けて、一つ一つ結果を出していかなければならないと思います。そしてそのことによって、少しでも国民の皆さんが安心を感じてもらえる、また未来に向けて希望を感じてもらえる、こういった1年にしたいと思います。そういった政治の責任を果たせるような1年にしたいと願っています。