[文書名] フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長及びゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長及びゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談について)
今日は2件、電話会談を行いました。1人はフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、そしてもう1人が、今御指摘がありましたゼレンスキー・ウクライナ大統領でありました。2人の首脳との間で、ウクライナ情勢について、意見交換を行いました。そして私の方からは、まずウクライナの主権と領土の一体性について、一貫して支持しているということを改めて表明させていただき、両首脳との間で、外交努力を粘り強く行っていくことで、緊張緩和につなげていくということについて、一致いたしました。
さらには、フォン・デア・ライエン委員長の方からは、我が国が欧州に対しましてLNG(液化天然ガス)を融通したことについて、深い謝意が表されたということでありました。
いずれにせよ、このウクライナ情勢については、我が国としましても重大な懸念を持って注視しており、引き続きG7を始めとする国際社会と連携しながら、適切に対応していかなければならないと考えています。以上です。
(ロシアがウクライナに軍事侵攻した場合の制裁措置に関する検討状況について)
まず我が国としては、今申し上げたように外交交渉による解決、これを強く求めています。そして御質問の、仮にロシアによる武力あるいは侵攻が発生した場合については、起こった状況に応じて考えなければいけないと思いますが、制裁も含めて、起こった状況に応じてG7を始めとする国際社会と連携して適切に対応していきたいと考えています。
(ゼレンスキー大統領との会談において、国境線でのロシア軍の動きに関するやり取りがあったかについて)
ゼレンスキー大統領の方からは、ウクライナ情勢、国内の状況について丁寧に説明を頂きました。御指摘の詳細については、私の方からは控えたいと思いますが、我が国としましても様々な情報に接しており、そうした情報の下に状況を注視しているわけですが、基本的に外交努力によって、緊張緩和につながることを期待しながら、各国とG7を始めとする国際社会としっかり連携を、これからも取り続けていきたいと考えています。
(ロシアに対し制裁を行う場合、日本に影響がないように制裁を選択するかについて)
まず状況については、今後については、外交努力によって緊張緩和につながることを期待していますが、様々なことが想定されます。逆に、予断を持って申し上げるのは控えなければなりませんし、また、状況に応じて、我々は対応を考えていかなければいけない、こうしたことであると思います。いずれにせよ、我が国の国益、これをしっかりと念頭に置きながら、国際社会との連携を考えていく、これが基本的なスタンスであると思っています。