[文書名] ウクライナ情勢等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(ロシアによるウクライナの親ロシア派地域の独立の承認等に対する受け止め、及びロシアがウクライナに侵攻した場合の経済制裁の検討について)
まず、独立の承認など一連のロシアの行為はウクライナの主権、そして領土の一体性、これを侵害するものであり、認めることはできません。強く非難をいたします。そして、今後、我が国としては、この事態の展開について深刻な懸念を持って注視をしてまいりますし、G7を始めとする国際社会と連携し、制裁を含む対応について調整してまいります。
そして、御質問は侵攻があったらという御質問だったと思いますが、侵攻があった場合についても、その事態をしっかり注視しながらG7を始めとする国際社会と連携しながら、制裁を含む強い対応について調整を行っていくということになると考えます。
(米国の親ロシア派地域への新たな投資や貿易を停止するとの措置の受け止め、及び日本の対応について)
例えばヨーロッパ、今は真夜中です。ですから、引き続きG7各国と意思疎通を図り、情報を収集しながら調整をしていかなければならないと思います。御指摘の具体的な点についても、ヨーロッパ等とも情報交換をしながら調整を行っていくということになります。是非G7を始めとする国際社会との連携は大事にしながら、日本としても具体的な判断をしていきたいと思います。
(今回ロシアが決めた軍の派遣というのは侵攻に当たらないのかについて)
一連のロシアの行為は国際法違反であります。それからミンスク合意にも反する、こういったことで認めることはできない。非難をいたします。このように申し上げています。そして今後の事態の展開、これを注視していきたいと思います。今、それについてはまだ予断を持って申し上げることはできませんが、それにもまた引き続き適切に対応したい。このように思っています。
(ウクライナに残っている邦人の退避の状況について)
引き続き、退避を呼び掛けることは行っています。そして少しずつ退避される方はされているという状況報告を受けています。一方で、ウクライナ人の家族をお持ちの方など、残留の意思の固い方も大勢おられる。そういった中で引き続き、状況は緊迫の度合いを高めておりますので、退避については現地大使館を中心に呼び掛けを続けている、こういった状況にあるという報告を受けています。