[文書名] 与党党首会談及び総合経済対策についての会見(岸田内閣総理大臣)
まず総合経済対策の中の物価高騰対策の目玉であります電力料金、それから都市ガス、ガソリン、こうした対策につきまして、自民党と公明党、政調会長、幹事長で擦り合わせを行い、そして先ほど、公明党・山口代表と党首会談を行わせていただきまして、大枠の方向性について確認させていただきました。
確認した事項については後ほど、ペーパーをお配りしたいと思いますが、その中で、電力料金については、これまで料金の上限制などによって、欧州に比べて上昇を抑制することはできてきました。また臨時交付金、また低所得者向けの給付金、こうした対応も進めているところですが、ウクライナ紛争の長期化をにらみ、エネルギー市場は高騰が続いており、来年春以降、電気料金改定で、一気に2割から3割、値上げとなる可能性があります。こうした状況を踏まえて、今回の経済対策において、新たな負担軽減の仕組み、これを導入いたします。電力の料金請求システム、これを活用して、家庭に対する毎月の電力料金の請求において、直接的かつ実感できる形で、負担軽減策、これを講じてまいります。支援の幅については、来年春に想定される電気料金の上昇による平均的な負担増に対応する額といたします。来年春に先駆けて、1月以降できるだけ早く着手したいと思っています。そして、都市ガスについても電気とのバランスを勘案し、適切な措置を講ずることといたします。ガソリンについては、今年5月以降、毎月3,000億円程度の国費を投入し、スタンド価格で約30円の幅で価格上昇を抑えてきました。来年1月以降も補助上限を調整しつつ、引き続き実施していきたいと思います。
そして本日、公明党から経済対策について提言を頂きました。山口代表からとりわけ子供・子育て支援について、支援が手薄な0歳から2歳の低年齢期に焦点を当てて、妊娠時から出産、子育てまで、身近な伴走型の相談支援と経済的な支援、これを充実して、継続的に実施すること、また来年度、当初予算によって、出産育児一時金の大幅な増額を行うこと、こういったことについて改めてお話を頂きました。これを重く受け止めて、今月末取りまとめる総合経済対策に盛り込むことについて、お互い確認した、こうした会談の内容でありました。
今週はこれらのほかにも、こどものバス送迎・安全徹底プランや、フードバンク事業の大幅拡充など、経済的困難を抱える家庭の支援策、こうした支援策の強化を発表したところです。総合経済対策についてはいよいよ来週、政府与党での策定作業を本格化いたします。物価高、円安への対応、そして構造的な賃上げ、そして成長のための投資と改革、この3つの重点分野を中心に、国民生活に高い効果のある、具体的な政策、これを積み上げていき、中身もそして規模も、国民の皆さんに納得していただけるよう、思い切った経済対策にしていきたいと考えております。