[文書名] オーストラリア訪問等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(オーストラリア訪問について)
まず我が国にとってオーストラリアは、自由・民主主義といった普遍的な価値、さらには戦略的利益を共有する重要な国でありますし、あわせて資源エネルギーという観点からも重要な国であります。加えて、日米豪印といった同志国連携の中にあっても、中核となる特別な戦略的パートナーであると認識をしています。
今回、オーストラリア訪問において、アルバニージー首相との間においては、一つは安全保障・防衛協力について、二つ目は自由で開かれたインド太平洋について、そして三つ目として資源エネルギーの問題、これら三つを中心に議論を深めていきたいと思っています。 そして安全保障、防衛につきましては御指摘のように2007年、安全保障共同宣言を発出したわけですが、その後、両国の間において、防衛・安全保障の分野において、様々な協力関係が進展しています。その成果を確認するとともに、今後の協力の推進について方向性を議論する、こうした機会にしたいと思っています。そして、御指摘のエネルギーの方ですが、豪州は日本にとって、LNG(液化天然ガス)や石炭等のエネルギーの最大の供給国です。日本のエネルギー政策にとって大変重要な国であると認識しています。首脳会談においては足元、そして将来の資源エネルギーの安定供給について、その重要性を率直に議論していきたいと思っています。改めて今申し上げた点を中心に、日豪関係の強力な絆(きずな)を更に深化させる、こうしたことを確認する機会としていきたいと思っています。
(トラス英国首相の辞任表明について)
まず基本的には英国の内政に関わる問題ですから、私の立場から具体的なコメントは控えなければならないとは思っていますが、英国は言うまでもなく基本的な価値を共有するグローバルな戦略的なパートナーであると認識をいたします。我が国としてはロシアによるウクライナ侵略への対応ですとか、自由で開かれたインド太平洋の構築に向けての協力ですとか、引き続き英国と緊密な関係を維持していかなければならないと思っています。そういった意味で英国の今後の動きについては、注視していきたいと思っています。