[文書名] ASEAN関連首脳会議、G20サミット及びAPEC首脳会議出席等についての会見(岸田内閣総理大臣)
本日から、ASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会合、G20サミット、それからAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議の3つの会議に出席するために、カンボジア、インドネシア、タイ3か国を訪問いたします。ロシアによるウクライナの侵略によって、自由で開かれた国際秩序が脅かされる中、来年のG7広島サミット、あるいは、来年は、日・ASEAN50周年という節目の年です。こうした年を見据えながら、ウクライナ、北朝鮮といった地域情勢、さらには食料・エネルギー安全保障、そして自由で開かれた貿易体制の維持・強化、こうした国際的な課題について議論が行われます。その中で、日本の立場、あるいは日本の主張、これをしっかりアピールしていかなければならないと思っています。そしてバイ会談については、3つの会議、日にちに幅がありますので、調整中のものも多いですが、出だしの部分においては米国、あるいはASEAN議長国のカンボジア、さらには日米韓はセットされています。そして関心の高い中国・韓国については、開催の方向で調整を進めているという状況にあります。まだ確定はしていません。それ以外にもヨーロッパからも多くの国が参加いたします。アジア、欧州、多くの国々とバイ会談もできるだけ多くセットしていきたいと思います。先ほども言ったように、日数、幅がありますので、これから一つ一つ日程を確定していきたいと思っています。現状そこまでです。
これからの外交日程については今申し上げたとおりですが、一言、新型コロナについてちょっと申し上げたいと思います。まず、足元の感染動向に注視しており、尾身先生を始めとする4名の専門家の皆さんとも意見交換を行いました。国民の皆様には御自身、あるいは御自分の大切な方を守るために、是非、早期ワクチン接種をお願いしたいと思います。また、寒い地域での感染が拡大している、こうしたことがありますので、十分な換気にも努めていただきたいと思っております。一方、政府としましては、発熱外来ですとか、電話・オンライン診療の体制強化、こうした保健医療体制の確保に先手先手で取り組んでいかなければならないと考え、取組を今進めております。引き続き、政府としましても、やるべき取組をしっかり進めていきたいと思います。このことを新型コロナに関して一言だけ付け加えさせていただきます。
(日中、日韓の会談の形式について)
会談の形式についても確定しているわけではありませんが、通常の会談形式を目指して調整をしたいとは思っています。
(中間選挙を経てのバイデン米国大統領との会談について)
米国の選挙は国内問題ですので、日本と米国との関係においては、引き続き、同盟の重要性は変わりませんし、特にアジアの安全保障環境が急速に厳しさを増している、こういった時ですので、日米同盟の重要性に対する認識、これも変わらないと思っています。日本においては、防衛力の強化の議論が進んでいます。こうした状況についても情報を共有しながら、日米同盟の対処力・抑止力をどのように強化していくのか、こうしたことについては、改めて首脳間で議論したいと思っています。もちろん、安全保障だけではなくして、経済を始め、日米間の様々な課題について意思疎通を図る機会になればと期待しております。