[文書名] 新型コロナウイルス感染症の5類への見直しに向けた議論についての会見(岸田内閣総理大臣)
(新型コロナウイルス感染症の5類への見直しに向けた議論について)
新型コロナ感染拡大から約3年たちました。国民の皆さん、そして現場で働く医師、看護師、介護職員など、エッセンシャルワーカーの皆さんの御協力を頂きながら感染の波を乗り越え、ウィズコロナへの移行、これを進めてきました。そして、足元の感染状況については、感染防止対策や医療体制の確保に努め、いわゆる第8波を乗り越えるべく、全力で取り組んでまいる所存ですが、その一方で、新型コロナの感染症法上の位置付けについて、昨年11月以降、専門家に新型コロナの見直しに向けた議論の深掘りをお願いして、このウィルスの病原性、感染力の評価等を行っていただいてきました。そして先週には、専門家有志から新型コロナの感染症法上の位置付けに関する考え方もお示しいただきました。
これらを踏まえて、先ほどの会議におきましては、原則として、この春に、新型インフルエンザ等感染症から外し、5類感染症とする方向で専門家に議論していただきたいということを確認した、このように専門家に議論していただきたいと考えているということを明らかにすることを確認した次第であります。
そして、感染症法上の位置付けの変更に伴い、患者や濃厚接触者の外出自粛について見直すこととなります。医療提供体制や、現在講じている公費支援についても、具体的な検討を進めてまいります。これらを含め、ウィズコロナの取組を更に進め、平時の日本を取り戻していくために、これまでの様々な政策・措置の対応について、段階的に移行することとし、具体的な検討・調整を進めてまいります。また、一般的なマスク着用の考え方などの感染対策の在り方についても見直していくこととなります。
なお、ワクチンについては、類型の見直しに関わらず、予防接種法に基づいて実施することになります。まずは、現在、実施しているものについて、多くの皆さんに接種をお願いいたします。今後の接種の在り方についても検討を進めており、結論を得てまいります。詳細につきましては、厚労大臣と後藤大臣の方から改めて説明させていただきます。こうしたことを、先ほどの会議で確認した、こうした次第であります。
(現在の新型コロナ感染状況の認識及び5類への見直しの国民生活への影響について)
まずはその詳細を担当大臣から説明させますが、第8波については、ただ今申し上げたとおり、この第8波を乗り越えるべく、今全力を尽くしているところであり、これは引き続き全力で取り組んでまいります。その上で、ウィズコロナへの移行をこれまでも進めてきたところでありますが、平時の日本を取り戻すべく、具体的な対応、先ほど申し上げました対応、これを考えていくべきではないか。原則として、この春、感染症法の分類を見直す、これを行うべく調整を進めていこう、これを確認したということであります。スケジュール感については、今言ったようなスケジュール感で、これから物事を進めていきます。その詳細について、加藤大臣、後藤大臣から、今後説明させていただきたいと、このように思っております。
(5類への見直しの時期について)
タイミングは春ということを先ほど確認しました。具体的な日にちについては、現場の準備等にも関わる話ですので、調整を引き続き行って、できるだけ早いタイミングで、日にちについても確認したいと思っています。これから来週に向けて感染症部会も開催されます。その中で確認していきたいと思っています。
(この時期に判断する理由について)
基本的には先ほど申し上げたとおりであります。しかし、この議論は昨年からずっと議論を行ってきて、できるだけ早いタイミングで判断するべきだ、こういった議論が行われてきました。そして先週には専門家有志から新型コロナ感染症法上の位置付けに関する考え方、これもお示しいただきました。これを踏まえて、原則的に今年の春に感染症法上の分類を見直す、こういったスケジュール感を今日確認した、こうしたことであります。