[文書名] 旧朝鮮半島出身労働者問題についての会見
(旧朝鮮半島出身労働者問題についての受け止めと、日韓首脳会談、日韓関係の歴史認識について)
本日、韓国政府は、旧朝鮮半島労働者問題に関する措置を発表いたしました。今回の韓国政府の措置は、日韓関係を健全な関係に戻すためのものとして評価しております。韓国の尹(ユン)大統領との間においては、ニューヨークにおける懇談、カンボジアにおける日韓首脳会談を始め、様々な場で意思疎通を図ってきました。日本と韓国、国際社会における様々な課題に向き合う上で、重要な隣国関係であると思っておりますし、現下の国際情勢を考えたときに、また、戦略環境を考えた際に、日韓、あるいは日米韓の連携は重要であると認識していますし、さらには、自由で開かれたインド太平洋、こうした取組を進めていく上においても、韓国と連携していくことが重要であると認識いたします。今後とも、尹大統領との間においては、緊密に意思疎通を図っていきたいと思っています。そして、日韓首脳会談について質問がありましたが、今後の日韓関係において、具体的な外交日程、これはまだ何も決まっておりません。それから、歴史認識につきましては、1998年10月に発表された日韓共同宣言を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場、これを全体として引き継いでいる。これが政府の立場であります。
(不可逆性の担保について、どのように考えるか)
まず、先ほど申し上げましたが、本日の韓国政府の措置については、日韓関係を健全な関係に戻すためのものとして評価をいたします。そして、韓国政府側も様々な努力を行っています。これを契機として、措置の実施とともに、日韓関係を強化し、力強く進めていくことにつながることを期待しております。そのためにも、尹大統領との間に緊密な意思疎通を図っていくことは、大事にしていきたいと思います。御質問については、申し上げることは以上です。
(覆される懸念は払拭されたということか)
仮定に基づいた御質問にはお答えいたしません。先ほど申し上げました、こうした措置を評価するとともに、日韓関係が前に進んでいくことを期待する、そのために意思疎通を引き続き続けていく、それに尽きると思っています。
(日韓の輸出管理政策対話について)
まず、韓国向け輸出管理の運用の見直し、これは安全保障の観点から輸出管理を適切に実施するために行ったものであり、労働者問題とは別の議論であるということを申し上げた上で、本日、輸出管理に関する日韓の懸案事項について、双方が、2019年7月以前の状態に戻すべく、韓国がWTO(世界貿易機関)の紛争解決プロセスの停止を表明したことを踏まえて、関連の二国間協議を日韓当局間で速やかに行っていくこととした、こうしたことについて報告を受けています。是非、しっかり進めてもらいたいと思います。それ以上の詳細については、是非、経済産業省の方で御確認を頂きたいと思います。