[文書名] 社会福祉法人豊島区社会福祉協議会等との意見交換等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(今回の意見交換の受け止めと、今日の機会を今後の施策にどのように反映させていくかについて)
本日は、高齢者人口に占める一人暮らし高齢者の割合が全国で最も高い豊島区にお邪魔させていただき、身寄りのない高齢者の方々に対する相談支援などの取組について、説明を伺った上で、豊島区役所あるいは社会福祉協議会など関係者の方々と意見交換をさせていただきました。社会福祉協議会が終活安心センターを設置することで、高齢者の方々の不安の解消につながっている、こういったお話を伺い、重要な意義を持つ事業である、こうしたことも感じました。豊島区で向き合われている課題は、高齢化が進む我が国において避けて通れないものであると思います。正に政治として寄り添わなければならない課題であると考えています。
岸田内閣では、全世代型社会保障の構築の一環として、身寄りのない高齢者の生活上の課題に丁寧に向き合い、お一人でも安心して歳(とし)を重ねることができる社会を作っていく、こうした取組を進めてまいります。具体的には、意見交換の場でも申し上げましたが、本日公表した総務省の実態調査も踏まえて、厚生労働省において、身元保証や民間事業者によるサポートについて、実態把握、そして課題の整理、これを行ってまいります。その上で、安心して民間事業者による身元保証等のサポートを受けることができる、こういった仕組みづくり、さらには豊島区のような先進事例も参考にしながら、十分な資力がない高齢者への相談体制の整備など、内閣官房による調整を含めた省庁横断的な視点で取組を検討してまいりたいと考えています。以上です。
(ALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出を8月下旬から9月前半の間に行うとの報道について)
ALPS処理水の海洋放出の時期、これは従来から、本年春から夏頃と見込むと申し上げてきました。この点について変更はありません。現在、内外で丁寧に説明を続けているところであり、現時点で具体的な時期やプロセスについて、一部報道にあるようなスケジュールは、何ら決まっておりません。特に漁業関係者については、西村経産大臣を始め、地元との対話を重ねてきており、漁業者の方々との間における信頼関係は少しずつ深まっていると認識しています。引き続き、政府を挙げて、安全性の確保と風評対策について丁寧に説明を重ねていきたいと考えています。以上です。