[文書名] 米国訪問についての会見(岸田内閣総理大臣)
(日米韓首脳会談が初めて単独で開催されることの意義、3か国の連携を拉致問題解決にどういかすか及び福島第一原発の処理水の放出時期について)
はい、まず今般、バイデン大統領からの招待を受けて、18日にキャンプ・デービッドで日米韓首脳会談を開催するべく、本日から訪米いたします。そして、今、我が国を取り巻く安全保障環境、一層厳しさを増す中にあって、このタイミングで日米韓首脳会談を行う、日米韓の3か国の首脳が一堂に会することは大変意義深いものであると思っています。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序が揺るがされている中にあって、かつてなく強固な米国及び韓国との二国間関係を土台として、3か国の戦略的連携を強化する歴史的な機会になると考えています。
そして、御質問にあった拉致問題については、拉致問題は、時間的制約のある人権問題です。バイデン大統領、そして尹(ユン)大統領には、今まで以上に強い理解と協力を頂きながら、我が国として、全ての拉致被害者の一日も早い帰国に向けて、万全を期していきたいと考えています。
そして、今回、日米韓の3か国の首脳会合を行うのに合わせて、日米首脳会談、そして日韓首脳会談も行い、バイデン大統領、そして尹大統領と胸襟を開いて話ができること、これを楽しみにしております。
そして、その中で、ALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出についてですが、これについては、従来から、春から夏頃を見込んでいるという時期についてお示ししていたところであり、この方針に従って、今、国内外で丁寧な説明を続けているところです。具体的な放出時期については、安全性の確保ですとか、風評被害対策の状況、取組の状況を政府全体として確認し、そして判断していきたいと思っています。よって、今現在、この具体的な時期、あるいは、プロセス等について決まっているものではありません。以上です。