[文書名] ASEAN関連首脳会議等についての会見(岸田内閣総理大臣)
(ASEAN(東南アジア諸国連合)関連首脳会議の成果、12月のASEAN特別首脳会議ではどういったメッセージを出す考えかについて)
まず、世界の成長センターであるASEANと我が国が、新たな次元で協力・連携を強化するということは、曲がり角に立つ世界の平和と繁栄にとって大きな意味があるということを考え、そして訴えてきました。そうした考え方に基づいて努力を続けてきたわけですが、今回、それを一つの成果として形にすることができたと感じています。まず1点目として、50年にわたる日本とASEANの関係を包括的・戦略的パートナーシップに格上げをする、こうしたことができました。また2点目として、日本として、「日・ASEAN包括的・連結性イニシアティブ」を発表することができました。また、ASEANの訴えている「ASEAN・インド太平洋アウトルック(AOIP)」を日本として主流化することを支持する、こうしたことを明確にした上で、日本の訴えるFOIP(自由で開かれたインド太平洋)と、そしてASEANのAOIP、これが相乗効果を発揮するような協力を実現する、こうした考え方を確認することができました。
そして、質問は12月の日・ASEAN特別首脳会議に向けてですが、是非、12月の会議においては、新たな協力のビジョンを明らかにしたいと思います。法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序、これを実現するための連携、これを確認するような新たなビジョンを発出し、世界に向けてそれを力強く発信していく、こうしたことにつなげていきたいと考えています。以上です。
(秋本衆議院議員の逮捕、総理の任命責任、再エネ政策への影響も含めた受け止めについて)
まず、御指摘の点については、個別事件における捜査の具体的内容に関わることであるからして、所見を述べることは差し控えなければなりませんが、我が党所属だった現職の国会議員が逮捕されたこと、これは大変遺憾なことであると感じています。我々国会議員、改めて襟を正し、そして国民のために緊張感を持って職務に邁進(まいしん)しなければならない、このように思っています。
任命責任等については、正に捜査が進んでいる最中でありますので、今の段階において触れることは控えますが、再生エネルギー政策ということで申し上げるならば、今、正に世界エネルギー危機と呼ばれるような大変難しい、困難な状況に直面しています。その際に、脱炭素化と、そしてエネルギーの安定供給、これを両立させるために再生エネルギーは大変重要なものであると認識しております。こうした再生エネルギー政策の推進、これは待ったなしの課題であり、改めて、引き続き、透明性を持って再エネ政策に取り組んでいかなければならないと考えます。以上です。
(自民党役員人事、内閣改造について)
まず、日程はまだ確定はしておりません。そして人事の中身については、従来から申し上げているように適材適所であります。その考えに基づいて日程も考慮に入れながら、人事の中身を考えていきたいと思っています。現状は以上です。