[文書名]　中小トラック事業者との車座対話等についての会見（岸田内閣総理大臣）

（中小トラック事業者等の視察や車座対話の狙いと受け止め及び、経済対策において低賃金や２０２４年問題など様々な課題を抱える物流業界をどのように支援するかについて）

「まず今日は、トラック事業の営業所に直接足を運ばせていただき、現場での取組を見させていただき、またこの業界において最前線で頑張っている皆様方から直接意見、お話を聞かせていただくことができました。

　まず、物流現場では、持続的で安定的な物流を支えるために不可欠な荷役作業ですとか、あるいは運行管理の取組の現場を見させていただき、その上でトラック事業者の方、またトラックドライバーの皆様から、国民生活あるいは日本経済を支えるエッセンシャルワーカーとして努力をしていただいている、こうしたお話を聞かせていただきました。その上で、車座対話の中で、２０２４年問題を始めとする、直面する様々な課題についての意見、あるいは日々の作業の中で感じておられる様々な御苦労ですとか、あるいは問題点、こうしたことについても具体的にお話を聞かせていただくことができました。大変参考になる有意義な時間であったと思っています。

　その中で、この２０２４年問題については、本年６月に、政府として政策パッケージ、これを取りまとめたところですが、これをスピード感を持って実行していかなければなりません。そこで来週に関係閣僚会議、これを開催し、荷役作業の自動化・機械化、倉庫の脱炭素化、ＥＶ（電動車）トラックの導入の推進、また再配達率の半減に向けたインセンティブの付与、また、トラックの大型化等によるモーダルシフト、あるいは自動運転の促進、こういったことなどを緊急的に取り組むべき対策として具体化して、物流革新緊急パッケージ、これを取りまとめたいと思います。そしてこのパッケージを取りまとめた上で、来月に向けてまとめる経済対策に、この内容を盛り込んでまいりたいと考えています。

　そしてこれと併せて、制度改正に向けた構造的な対策として、賃上げ原資の確保のための適正な運賃の収受などに向けて、次期通常国会での法制化、これも進めていきたいと考えています。以上です。」