[文書名] こども食堂(特定非営利活動法人ドリームタウン)視察についての会見(石破茂内閣総理大臣)
(こども食堂視察についての所感と、総理が日本最大の課題と位置付ける少子化の原因にこどもの貧困を挙げているが、今回の視察を今後の政策にどのように反映してくのか)
「今晩は、担当の三原じゅん子大臣とともに、特定非営利活動法人ドリームタウンが運営しておられるこども食堂に来させていただきました。久しぶりに小っちゃなこども達と一緒で楽しかったなぁという思いがありますし、そこの親御さんともいろんな話ができて、あるいは、こども食堂のスタッフの方々とお話をさせていただいて、すごく充実した時間だったなぁというふうに思っております。お話の中にもあったんですが、こども食堂ってのは、こどもの貧困への対応っていうのはもちろん大事なんだけども、食の支援、あるいはお子さんへの安心・安全の提供、あるいは食育、あるいは医療のいろんな兆候を事前に見つけたり、いろんな役割を果たしているなというふうに思いました。こどもの貧困対策ってのはいろんなのがあるんですけれども、国として、令和7年度、今年度に、新たに『地域こどもの生活支援強化事業』というものを予算化をしております。そういうようなお子さんの早期発見・早期対応ということに努めるのも大事なことだと思っています。
先ほど申し上げたように、お子さんたち、あるいはいろんな事情で食事が作ってあげられない、現状でいっぱいいっぱいで、週に何回か、1回でも2回でもいいんだけども、こどもたちにそういう場所に行かせてあげたいなという親御さん、そして、そこでスタッフとしてやってらっしゃる方々が、シニアになったんだけど自分のできる役割って何だろう、というようなことでですね、それぞれが居場所、生きがい、自己肯定感っていうのかな、そういうものを感じることができる、そういう場所だなということを思いました。もちろん、行政もいろんな支援をやっていくんだけども、どうしても、行政がやるってことになると、基準とかいろんなものがあって、いろんな人がやって来るってことが難しくなる場合があります。こういうような運営の仕方によって、いろんな人たちがここに来て、自分の居場所を見つける、自己肯定感を味わうことができるってのは、やっぱりこういうような、こども食堂のような形態だからこそできることであって、行政として、国として、どんな支援ができるかっていうことは、よくこういうような運営の実態を見ながら、最も適当な支援の仕方をしていくべきだと思っています。
なんで今日来たかっていうと、三原さんが担当大臣なんだけれども、5月が『孤独・孤立対策強化月間』ということなので、このこども食堂が、孤立とか孤独とか、そういうものを減らしていく、そのために大事な役割を果たすんだろうなというふうに思っておりますし、今後、国として『地域こどもの生活支援強化事業』というものも強化していきたいというふうに思ったことでした。私からは以上です。」