[文書名] 女性の活躍推進のための開発戦略
我が国は,国際社会が直面している課題を踏まえ,2015年2月,「開発協力大綱」を閣議決定した。同大綱は,人間の安全保障の考え方に基づき,「質の高い成長」とそれを通じた貧困削減等に重点的に取り組むこととしている。同大綱では開発協力の適正性確保のための原則の一つとして,「女性の参画の促進」を挙げており,開発協力のあらゆる段階における女性の参画を促進し,女性が公正に開発の恩恵を受けられるよう一層積極的に取り組むことを明記している。また,国際的にも同年9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」において,今後2030年まで世界が取り組む開発目標として策定された持続可能な開発目標(SDGs)の目標5として「ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)平等と女性と女児のエンパワーメント(能力強化)」が明記された。さらに,この点は17のSDGs全ての達成において必要不可欠であると,その重要性が明示されている。
我が国は,ジェンダー平等と女性のエンパワーメントは人間の安全保障の推進に不可欠であると捉え,1975年第1回世界女性会議において採択された世界行動計画を始めとし,女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(1979年),北京宣言・行動綱領(1995年)等,一連の国際的な約束や枠組みを支持してきた。政府開発援助(ODA)政策においては,1995年策定の「開発と女性(WID)イニシアティブ」及び2005年策定の「ジェンダーと開発(GAD)イニシアティブ」に基づき,国際協力に取り組んできた。国際社会の取組により,教育や保健,労働市場等における男女間の格差は是正されてきたものの,今日,固定的な性別役割概念や規範に基づく差別的な慣行や法律など,社会の多くの面で依然として格差が残っている。また,紛争やテロ,感染症,気候変動や自然災害など,女性を取り巻く環境は厳しくなっている。こうした環境の変化と新たな開発課題に対応すべく,男女共同参画の促進と女性が「開発及び社会変革の担い手」として活躍するための開発政策が,一層求められている。
これらの認識に基づき,我が国は積極的平和主義及び人間の安全保障の推進の立場から,女性の活躍を推進するための支援を通じ,国際社会の平和と安定及び繁栄の確保に一層積極的に貢献すべく,開発協力大綱に基づき,「女性の活躍推進のための開発戦略」を定める。
1. ビジョン・基本原則
女性活躍推進の取組は全ての開発分野において重要であり,以下のビジョン,基本原則に基づき開発協力を実施することとする。
1.1ビジョン
・ 人間の安全保障の実現,平和と安全の確保,経済・社会のより質の高い成長を目指し,「開発及び社会変革の担い手」として,女性の意思決定への参画及びエンパワーメントを開発協力のあらゆる分野,レベル,段階において考慮すべき重要な取組課題として位置付け,開発における女性活躍の主流化(ジェンダー主流化)の促進を加速する。
・ 女性の力は成長の源泉であるという認識のもと,女性の参画の阻害要因となっている,家事,育児,介護,地域活動などの無償のケア労働の不均衡な男女間の負荷格差を認知し,労働の省力化及び負荷の再分配の仕組みを構築する。
・ 特に脆弱な立場に置かれやすい紛争・自然災害下の女性や若者,子どもの保護と能力強化及びリーダーシップ支援のみならず,男女共同参画に向けた啓発教育や研修,政策立案・実施を通じて地域の男性や意思決定者,社会への影響力の大きい人々(行政官,教育者,政治家,宗教リーダーなど)の男女共同参画の意識の向上とそれらを推進するための社会構造の変革に取り組む。
・ 女性が自らの人生に関する選択肢を広げ,主体的に自らの可能性を自由に追求できるような環境整備や制度構築を支援し,質の高い成長(包摂性,持続可能性,強靱性)とそれを通じた貧困削減*1*を推進し,併せて女性の活躍・社会進出推進と「すべての女性が輝く社会」の実現に貢献する。
・ これらを通じ,全ての女性及び女児のエンパワーメントの実現,男女が共に支え合う社会及び政策・制度の構築を目指し,多様化,多元化する開発課題への対応,成長のための意識・構造改革,社会の持続可能性,強靱性向上に向け,日本が自らの経験と知見を活用してリーダーシップを発揮し,世界各国と共に取り組んでいく。
1.2基本原則
(1)【権利の尊重】
世界の多くの地域で女性の安心と安全は脅かされており,女性の人権と安全を保障するための迅速な取組が求められている。我が国は,あらゆる分野における女性の基本的な権利を確保し,女性の脆弱な状況及び立場を改善するべく,支援を行う。
(2)【能力の発揮のための基盤の整備】
世界各地において,女性に対する行動の制限や機会の男女間格差により,女性の潜在力が充分に引き出されていない場合が散見される。いかなる環境下においても,女性が多様な可能性の選択肢の中から,自らの意思で選択を行い,尊厳のあるより良い暮らしを送ることができるよう,支援を強化する。
(3)【リーダーシップ】
政治や行政,職場,世帯内など社会のあらゆる場面で,女性が意思決定に参画することで,女性の利益や関心が地域や世帯内の意思決定や政策立案の場に反映されるよう,支援を行う。
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2. アプローチ
(1)途上国の人々の視点に根ざした,対話・協働による協力
男女共同参画及び女性のエンパワーメントを促進するためには,支援対象国の中央及び地方のそれぞれにおいて幅広い関係者を関与させる取組を進めていくとともに,中央と地方の調整,連携も必要である。そのため,支援対象国の人々の視点及びニーズに根ざした,対話と協働による支援を実施する。女性を取り巻く現状や課題は多様であり,また,環境の改善に時間を要するため,一人一人の女性の状況に真摯に,中長期的に対応することが求められる。そのため,地域の宗教・文化的要因も考慮しつつ,地域の男性や意思決定者も巻き込みながら,開発協力を通じて女性の活躍推進に取り組んでいく。また,共に学び合い,開発途上国と我が国が相互に成長し発展する双方向の関係を築いていく姿勢を引き続き重視し,開発途上国の自助努力を後押しし,持続可能な開発につなげていく。
(2)事業及び組織におけるより一層のジェンダーの主流化
外務省では,2005年から,省内及びODA支援対象国公館に「ODAジェンダー担当官」を配置し,実施する全ての案件が男女共同参画の視点に立って効果的に実施されるよう努めてきた。また,女性の参画推進に関する企画及び立案並びに関連する外交政策に関する事務の総轄を所掌する女性参画推進室が2014年4月に設置された。今後もODAジェンダー担当官を通じてODAに関わる者全ての関係者の男女共同参画意識の向上を図る。
同時に,従来の事業実施段階のジェンダー主流化に加え,企画・立案・モニタリング・評価のあらゆる段階でのジェンダー主流化を推進すべく,女性活躍推進に寄与した優良事例の収集や分析,政策レベルの調査研究を推進する。
(3)パートナーシップ
女性の力を貧困削減や質の高い成長につなげていくために,開発分野での関係者間の連携に加え,経済分野や人道分野の関係者とも連携して取り組むことで,相互に更なる相乗効果を生むことが期待されている。OECD開発援助委員会(DAC)やUN Women,国連開発計画(UNDP),国連人口基金(UNFPA),国連児童基金(UNICEF)をはじめとする国連機関や多国間開発金融機関(世界銀行,アジア開発銀行,アフリカ開発銀行等),市民社会や教育・研究機関等との連携を一層強化していく。加えて,民間企業や地域社会,地方自治体と連携を強化することで,開発途上国の経済発展を一層力強くかつ効果的に推進する。また,これらの関係者との意見交換,連携の場として,我が国はWAW!(World Assembly for Women)等の国際会議を主催することで,女性活躍推進に向けてリーダーシップをとり,広範な関係者間の国際的な連携を促進する役割を担っていく。
3. 基本原則に基づき支援を実施するための重点的な取組
我が国は,基本原則に基づく効果的な協力の実施に向け,特に以下の取組を重視する。
3.1 女性と女児の権利の尊重
・ 女性及び女児に対するあらゆる形態の差別の撤廃及び暴力の根絶に向けた支援
政治や行政,職場や,世帯内などの社会のあらゆる面で,性別や民族,階層等に起因する差別や暴力が存在している国が少なくない。我が国は,国連女子差別撤廃条約やその他の国際人権条約に基づいて,開発途上国が立法,司法,行政の全てにおいて男女平等が確保された法律や政策,行政の仕組みを整備していく努力を支援し,早期・強制結婚や強制労働を含む人身取引,性的搾取を含むあらゆる形態の差別の撤廃及び暴力の根絶に向けて取り組んでいく。また,同時に,被害を受けたり,逆に加害者になりやすい思春期を含めた女性及び男性,家族,地域社会等に対して,女性の人権に関する意識向上・意識改革のためのフォーマル及びノンフォーマル教育や啓発活動を強化する。
・ 女性にやさしいインフラ整備とコミュニティづくり
女性と女児に対するあらゆる暴力の根絶に向けて,地域の防犯対策の強化や安全活動の推進を促進していく。特に我が国は女性の視点にも配慮したインフラ整備に取り組んでいく。具体的には,歩道や街灯の設置を通じた女性と女児の安全確保などそれぞれの地域のニーズに応じて,きめこまやかな支援を実施する。
また,公的空間における女性と女児に対する暴力を予防し,万が一問題が発生した場合にもすぐに対応できるコミュニティづくりを支援する。なお,これらのインフラ整備,コミュニティ支援においても意思決定過程への女性の参画を推進する。
・ 紛争下における女性に対する暴力の撤廃
女性と平和と安全保障を初めて関連づけた安保理決議1325号及び関連決議でも謳われているように,紛争下において女性は性的暴力や人身取引の被害者となることが多く,女性の保護・権利・特別のニーズへの対応の重要性は,いつにも増して高まっている。我が国は2015年9月に策定した同決議の履行に関する「行動計画」に基づき,女性の意思決定への参画を促し,女性の人権や男女共同参画の視点を平和・安全保障の課題に盛り込むための取組を支援していく。また,「紛争下の性的暴力のイニシアティブ」をはじめとする国際的取組の実施においても重要な役割を果たしていく。
・ 男女共同参画の視点に立った緊急支援の実施(自然災害における女性の保護)
自然災害や気候変動等において,女性はさまざまな危険やリスクに特に脆弱である場合が多く,特に自然災害が,高齢女性,妊産婦,幼い子どもを連れた女性などに与える影響は,男性よりも大きいと言われている。逆に,災害時に女性が発揮できる潜在的能力やリーダーシップは,これまで十分に認識されてこなかった。女性や女児の固有のニーズに応える形で人道支援を行い,その安全と権利を擁護する取組を強化するとともに,女性たちの生活の再建に向けた支援も積極的に推進していく。また,2015年3月に開催された第3回国連防災世界会議において採択した「仙台防災枠組2015-2030」に明記されたように,効果的な災害リスク管理において女性とその参画は重要であることから,男女共同参画の視点からも災害に強い社会づくりに貢献していく。
・ 女性の生涯にわたる健康の確保
我が国は,2015年9月に発表した「平和と健康のための基本方針」を踏まえ,保健システムの強化や女性・男性・家族・コミュニティの意識・行動の変化を通じ,女性の生涯にわたる健康の確保に貢献していく。第一に,栄養改善を含む妊産婦・乳児死亡率の低減のための母子保健サービス強化,第二に,良質な保健サービスへの公平なアクセスの確保,第三に,性と生殖を含む自らの健康に影響を及ぼす決定への女性の参画支援や女性のライフサイクルを通じた継続的な健康支援,第四に,医師,看護師,助産師など保健人材の育成,増加(女性の医療従事者の増加を含む)を重点分野とし,国際機関や市民社会と協働し取り組んでいく。
3.2 女性の潜在力を引き出す
・ 女子教育の推進・強化
多くの地域で初等教育の就学率に関しては,性別格差が大幅に縮小しているものの,サハラ以南アフリカや南アジア,アラブ諸国においては,初等教育の修了の割合や中等教育への就学がいまだに大きな課題となっている。かかる状況下,我が国は2015年9月に発表した「平和と成長のための学びの戦略」に基づき,女子教育の推進・強化を行っていく。
男女比に配慮した教員の育成や男女共同参画教育の推進に加え,女子トイレや学校の外壁の整備,学校併設の女子寮設置など,包括的な学習・通学環境の改善に取り組むことで,性暴力や誘拐・人身取引を防止し,女児の「就学」のみならず「修了」に向けた取組を強化する。また,女児及び女性へのスポーツ教育も推進していく。加えて,就学の機会のなかった女性に対して,生涯教育支援やノンフォーマル教育も強化していく。なお,我が国のICTを活用し,開発途上国の教育の質の向上にも貢献する。
教育全般においては,一部地域において女児の教育を阻む社会的慣習があることを認識し,親や地域の意思決定者を含むコミュニティにおける女子教育の重要性に関する意識向上にも同時に取り組むこととする。
・ 職業訓練支援
開発途上国において,多くの女性はいまだ低賃金で不安定な雇用,もしくは家族内等のインフォーマルセクターでの労働に従事する傾向にある。女性たちの経済活動を推進するため,我が国は雇用創出や収入増加,継続就業につながる職業訓練支援に取り組む。その際,縫製や農業などといった伝統的な分野だけでなく,美容やICTなど,雇用や収入に直結した分野への支援も増やしていく。産業界との連携を強化し,女性の就労能力(エンプロイアビリティ)を高め,変化する技術や労働市場に対処できるようにする。また,女性のライフステージを考慮した職業技術教育・訓練の充実に取り組む。
・ 科学・技術分野で活躍する女性の拡大
従来女性の参加が相対的に少なかった,科学技術,情報・コミュニケーション,ビジネス・マネジメント,医療,法律,経済,貿易,金融などへの分野への女性の参加,女性起業家や女性研究者の育成などを奨励し,女性の将来の職種や専門分野の選択肢の多様化や自己実現に向けた取組を支援する。重点分野として,STEM(科学,技術,工学,数学)を専攻し,科学技術の進歩や産業創出・発展に資する女子学生を増やすことに貢献していく。
科学技術イノベーションを支える女性理工系人材の育成に向け,産学官の連携を強化するとともに,ロールモデルや進学・就職等に関する情報提供を行うなど,産学官で一貫した支援を行っていく。
・ 無償ケア労働の省力化
家事労働,自家消費用の食料生産,家畜の世話,育児や介護など,女性たちは長時間の無償ケア労働に従事しており,この労働負荷も女性たちの経済活動を大きく妨げていると言われている。このような無償ケア労働の不均衡は,適切に認識し,省力化し,社会や家庭内で再分配されるべきである。我が国は,啓発研修などを通じて今も残る男女間の固定的役割概念の変革に努めると同時に,特に省力化の部分に着目し,技術やインフラを用い,無償ケア労働の負荷の省力化に努める。そのため,女性や子どもの水くみ労働軽減のための上水道や井戸の整備や電力・エネルギーへのアクセス向上等の支援を実施する。
・ 水・衛生環境の改善
水と衛生環境は女性の移動の自由や経済・社会活動への参加と相関関係がある。特に開発途上国においては,安全・安心かつ衛生的な公衆トイレ設備がないことで外出を控える女性も少なくない上,社会的慣習や偏見もあいまって月経に関わる衛生上のニーズに言及することが難しい場合もある。我が国は,学校等のトイレや水場の整備を含め,男女共同参画の視点に立った水や衛生環境の整備を促進し,女性の就学や修了率の向上,行動範囲と社会進出機会の拡大に貢献していく。
・ 男女共同参画の視点に立った農林水産業の育成
開発途上国の農村部では,女性の労働従事率が特に高く,女性の労働力が大きな役割を担っており,男女共同参画推進の取組が女性のエンパワーメントだけでなく,所得の増大や生産性の向上に資することが報告されている。そのため,我が国は,農林水産分野において女性の権利尊重や経営参画の促進等,男女共同参画の視点に立った取組を通じ,フードバリューチェーンの構築や農林水産業の育成,土地や水を含む生産環境の改善に貢献していく。
・ 紛争予防,紛争解決,平和構築,防災分野における女性の人材育成
上記分野において活躍する女性人材の育成に向けて,キャリア教育においてこれら分野への関心を高めるとともに,幹部登用のための研修を充実させる。
3.3 政治,経済,公共分野における女性のリーダーシップ向上
・ 女性の経済的エンパワーメントの推進
女性の経済的エンパワーメントは,女性及びその家族が貧困から抜け出し,女性が尊厳のある生活を送り,また社会の中でリーダーシップを発揮していくために不可欠である。また,リーダーシップを促進することは,社会や経済の発展に大きく貢献するものである。しかしながら,女性はいまだに教育機会や適切な情報,土地や財産,金融サービスなど生産資源へのアクセスと利用が限られ,多くの女性は低賃金で不安定な雇用,もしくはインフォーマルセクターでの労働に従事する傾向がある。
我が国は,女性起業家支援,貯蓄・保険等も含むマイクロファイナンスなどの小規模金融サービスの提供,地場産業や一村一品振興活動への女性の参画促進を通じ,女性の経済的エンパワーメントに取り組んでいく。また,女性の社会進出や強靱な地域構築のため,社会資本・人的ネットワークの形成や拡充に配慮する。
・ 女性の政治・公共分野でのリーダーシップ強化・推進,ガバナンス強化
女性の政治・公共分野でのリーダーシップを強化・推進すべく,各国政府において男女共同参画と女性の活躍を包括的に推進するために設置されている女性省及び関連部局(ナショナル・マシーナリー)などの機能強化や行政能力の向上に取り組む。また,男女平等な法制度の整備や民主化,国家開発計画の策定の支援を行うとともに,女性省のみならず各関連省庁においても男女共同参画と女性のエンパワーメントが促進されるような政策・施策・事業の立案・実施・監視・評価を推進する取組を支援する。
上記に加え,住民(男女)のニーズをより的確に反映するため,地方政府の男女共同参画の視点に立った開発推進能力の向上や,女性の権利や保護を理解し行動する警察官や司法関係者の育成に向けた支援に取り組む。
・ 紛争予防,紛争解決,平和構築,防災における意思決定過程への女性の参画推進
紛争の予防,緩和,調停,平和構築等に関わる政策決定過程において,女性のリーダーシップを強化するために,国内外の教育機関等における紛争解決スキル向上に資する研修を通じて高度な紛争解決スキル(交渉・調停・仲介)を持った女性を育成する。また,災害リスク削減のために,中央のみならず地方や地域社会においても災害予防,緊急支援,復旧・復興の全ての段階での意思決定に平時から女性が参画し,多様性に配慮した支援実施及び復旧・復興が行われるよう,2015年3月に発表した「仙台防災協力イニシアティブ」に基づき,災害リスク削減における女性のリーダーシップ推進の研修等を通じて,女性の人材育成等を行い,女性の参画を推進する。
4.実施状況に関する情報提供と発信
本戦略の実施状況については,「開発協力白書」への記述や関係者意見交換会等においてフォローアップしていくこととする。また,適切なタイミングで本イニシアティブの第三者評価を実施し,今後の政策決定過程及び協力事業の効果・効率の向上に活用する。
また,国民に対して本分野における開発協力の意義についての説明責任を果たし,国際社会に対する透明性を確保する観点からも,本戦略の成果,国際的評価等につき,十分な情報提供と発信を行っていく。
{*1*参照:開発協力大綱(平成27年2月閣議決定): http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000067688.pdf}