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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ASEAN外相会議のインドシナ問題に関する共同声明

[場所] バンコク
[年月日] 1979年1月13日
[出典] 外交青書23号,450−451頁.
[備考] 仮訳
[全文]

 東南アジア地域の平和と安定に対する現下の脅威に対し,ASEANの団結と結束を示すことを決意し,また相互の独立,主権,領土保全を尊重し同地域における平和と安定の維持強化に協力するとのヴィエトナムのASEAN加盟国に対する誓約を想起し,ASEAN加盟国外相は12,13の両日バンコックで会合し,次のとおり合意した。

(イ) ASEAN諸国外相は,9日,ジャカルタにおいてASEAN常任委員会議長としてインドネシア外相が発表したヴィエトナム,カンボディア両国間の武力紛争拡大に関する声明を再確認した。

(ロ) ASEAN諸国外相は,カンボディアの独立,主権,領土保全に対する武力干渉を強く遺憾とした。

(ハ) ASEAN諸国外相は,カンボディア人民が民族自決権の行使にあたつて,外部勢力からの干渉もしくは影響を受けることなく,自らの将来を決定するカンボディア人民の権利を確認した。

(ニ) この目的に向けて,ASEAN諸国外相はカンボディア領土からの外国軍隊の即時全面撤退を要求した。

(ホ) ASEAN諸国外相は,インドシナ情勢を遅滞なく審議するとの国連安全保障理事会の決定を歓迎するとともに,安保理に対し,この地域における平和,安全及び安定を回復するため必要かつ,適切な措置を講ずるよう強く要請した。