[文書名] 第7回日中韓アセアン経済大臣会合(AEM+3)共同記者発表
1.第7回AEM+3会合が2004年9月4日にインドネシア・ジャカルタで開催された(詳細略)。
2.(略)
【経済協力プロジェクト】
3.閣僚たちは、経済協力プロジェクトの実施の進捗に対して満足の意を示した。閣僚たちは、特に、2001年5月4日にカンボジアのシェムリアップで開催された第3回AEM+3会合以来、15のプロジェクトが承認され、そのうち5プロジェクトが完了し、10プロジェクトが実施の各段階にあることに留意した。これらのプロジェクトは、情報技術(IT)、中小企業、基準認証・品質基準、環境、エンターテイメント、物流管理を含む、幅広い分野にわたるものである。
4.閣僚達は二つのプロジェクトを承認した。「アジアコンテンツ産業セミナー」(日本提案)及び中国が提案した専門家会合の立ち上げである。この専門家会合は、学識者から構成され、東アジアFTAの実現可能性について研究するものである。閣僚たちはまた、中国による、東アジア投資情報ネットワークプロジェクトにおけるポータルサイト構築に関する提案についても留意した。
【東アジア・スタディ・グループ(EASG)の提言】
5.閣僚達は、東アジア・スタディ・グループ(EASG)により提言された様々な短期的措置、特に、韓国による東アジアフォーラム(EAF)やマレーシアによる東アジア投資情報ネットワーク(EAIIN)のような、経済関連の措置の実施について歓迎した。
6.閣僚達は、アセアン‐韓国間のフリー・トレード・エリアの交渉開始に向けたイニシアティブを歓迎した。閣僚たちは、このイニシアティヴが、現在行われているアセアン‐中国間の交渉及びアセアン‐日本間の協議及びその他のこの地域における既存の地域統合に向けたイニシアティブとともに、東アジア地域における最終的な経済統合に向けたより強固な基礎をもたらすであろうという確信を表明した。
(東アジアビジネスカウンシル(EABC))
7.閣僚達は、東アジアビジネスカウンシル(EABC)の設立を歓迎し、今回の会議の機会にカウンシルと生産的な議論を行った。閣僚達は、東アジアビジネスサミットを開催するというカウンシルの提言を支持し、実りある成果を期待した。
(AEM+3の役割)
8.閣僚達は、AEM+3は、東アジア経済協力を促進することを目的とした様々なプロジェクトやフォーラムを調整するために、より積極的な役割を果たすべきことについて決定した。閣僚達は、次回のAEM+3に向け、SEOM+3に対して、これらの分野で、関連する進行中の諸活動に関して、整理された鳥瞰図を準備するよう指示した。
【地域統合イニシアティブ】
(WTO)
9.閣僚達は、2004年8月1日までのジュネーブでのWTO交渉の最近の結果を、より良いグローバルな貿易体制への期待を回復させるものとして歓迎した。閣僚達は、2005年12月に香港で開催される予定のWTO第6回閣僚会議の成功を確実なものとするため協力するという各個のコミットメントをあらためて表明した。
10.閣僚達は、ラオス及びベトナムのWTOへの早期の加盟に対する継続的な支持を表明した。
(ASEM)
11.閣僚達は、今回の機会に、ASEMに関する最近の進展について議論した。閣僚達は、2つの閣僚会合、すなわちASEM財務大臣会合及びASEM経済大臣会合が延期されたことに対し遺憾の意を表明したが、2004年10月にベトナムのハノイで開催される予定の第5回ASEM首脳会合が、アジアと欧州のパートナーシップに新たな活力を与える契機となることに期待を表明した。閣僚達は、ベトナムの大臣からの、ASEM首脳会議における経済に関する内容を準備するための非公式EMM(2004年10月7日開催)への招待を留意するとともに歓迎した。
(APEC)
12.閣僚達は、この地域の貿易・投資の自由化及び円滑化、経済協力に関してAPECで実施されている作業に対する強い支持をあらためて表明した。閣僚達は、2005年11月に韓国・釜山で予定されているAPEC経済首脳会合及び2005年半ばに韓国・済州島で予定されている貿易大臣会合が成功裡に開催されることを期待した。
【その他】
(エネルギー)
13.閣僚達は、2004年6月にフィリピン・マカティシティ開催されたアセアン+3エネルギー大臣会合の成果を歓迎した。閣僚達は、最近のエネルギー価格の高騰の影響に対処するために進められている対して{前10文字ママ}アセアン+3のエネルギー協力の強化のための共同行動についても高く評価した。
(知的財産権)
14.閣僚達は、模造品を防止する措置の強化及び投資誘致や市場成長の活性化を目的とする知的財産権分野での協力の推進により、知的財産権の保護を強化することの重要性が高まっていることを認識した。
【「アセアン+3」、「アセアン+1」サミットの準備】
15.閣僚達は、2004年11月にラオスのビエンチャンで開催される予定の「アセアン+3」及び「アセアン+1」首脳会議のため、ラオスが行なっている準備について満足した。
以上
閣僚リスト
(i)ブルネイ:ラーマン産業・一次資源大臣
(ii)カンボディア:チャム・プラシッド商業大臣
(iii)中国:ボー・シーライ商務部長
(iv)インドネシア:リニ・スワンディ商工大臣
(v)日本:中川昭一経済産業大臣
(vi)韓国:キム・ヒョンジョン外交通商部通商交渉本部長
(vii)ラオス:スリヴォン商業大臣
(viii)マレーシア:ラフィダ通商産業大臣
(ix)ミャンマー:ティン・ウィンAEM担当大臣
(x)フィリピン:プリシマ貿易産業長官
(xi)シンガポール:リム・フンキアン通商産業大臣
(xii)タイ:ワタナー商務大臣
(xiii)ベトナム:チュオン・ディン・トゥエン商業大臣
(xiv)アセアン事務局:オン・ケン・ヨン事務局長