[文書名] 吉田書簡の対英通報について,中国問題に関する吉田総理書簡写を在京英国ミッションに手交の件
吉田書簡の対英通報について
中国問題に関する吉田総理書簡写を在京英国ミッションに手交の件
昭和二七、一、一六
一月十六日午前十時十五分、井口次官の命により、島、在京英国ミッションにクラットン公使を往訪して本件書簡写を手交し、右は本日の閣議に提出の上、本日正午外務省から発表される予定のものであり、又ワシントンにおいても同様発表の予定であることを告げたところ、同公使は一読の上、事前に通報を受けたことに対し謝意を表し、本件について英国は全然日本側に圧力を加えなかったことはご承知の通りである、従ってこの決定は日本自身が行ったものであるが、それが果してwiseなものであるかどうかは何人も断定することができないであろう、と述べていた。
なお同公使の表情その他から判断すると、在京英国使節団は本件に関しすでに情報を受けていたもののように見受けられた。