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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 吉田書簡に関する葉公超の内話について,木村四郎七在台北在外事務所長より吉田外務大臣宛電報

[場所] 
[年月日] 1952年1月18日
[出典] 日本外交文書 サンフランシスコ平和条約 調印・発行,外務省編纂,外務省発行,外務省,平成21年1月30日発行,371-372頁.
[備考] 
[全文] 

吉田書簡に関する葉公超*1*の内話について

木村(四郎七)在台北在外事務所長より吉田外務大臣宛電報

台北発

本省着

第一七号

一、十八日午后四時本官葉外交部長の求めに応じ往訪したところ、部長は今回の日本政府の発表に対応する中国政府声明文案を本官に示し、本声明は後刻米国代理大使にも手交し、今夕発表の予定であるが、日本政府今回の決定は、中共の実体を充分に把握し、日華両国国交の恒久的基礎を確立したものとして敬服と欣快に堪えない。国府は貴国政府が速かに代表を選任し、至急本件和平条約の商議を開始することを希望しをり、貴官は我が方の気持と希望とを貴国政府に伝達せられたい。

二、今後の日華経済提携につき国府としてはMSAスケンク団長の提唱する島内産業の開発を希望しをるにつき、日本側の好意的援助を期待しをることをも併せて転達ありたい。

三、貴事務所の権限拡張については、先般貴国外務省から在京中国ミッションえの申入れに対し、同意の旨本日訓令する手筈であるが、それ以前においても貴事務所が暗合使用の必要を認める場合は、特に承認すべきにつき申し入れられたい云々と述べた。

委細帰朝の上報告する。

{*1* 葉公超中華民国外交部長。}