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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第十二条6(d)に関する交換公文

[場所] ワシントン
[年月日] 1960年1月19日
[出典] わが外交の近況(外交青書)第4号,262‐263頁.
[備考] 
[全文]

 書簡をもつて啓上いたします。本長官は、本日署名されたアメリカ合衆国と日本国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第十二条6(d)の規定に言及する光栄を有します。同条6(d)の第二文は「このような場合には、合衆国政府は、日本国政府に対し、両政府間で合意される期間の当該労働者の雇用の費用に等しい額を支払わなければならない。」と規定しています。

 本長官は、前記の期間は前記の協定第十二条6(b)に定める通告の後一年をこえないものとし、双方が同意しうる基準に基づいて第十二条6(c)にいう協議の際決定されうることを合衆国政府に代わつて提案したいと思います。

 日本国政府が前記の提案を受諾されるときは、この書簡及び受諾を表明される閣下の返簡は、両政府間の合意を構成するものと認めます。

 本長官は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

千九百六十年一月十九日

アメリカ合衆国国務長官

クリスチャン・A・ハーター

日本国総理大臣 岸信介閣下

 

 書簡をもつて啓上いたします。本大臣は、本日付けの閣下の次の書簡を受領したことを確認する光栄を有します。

 書簡をもつて啓上いたします。本長官は、本日署名されたアメリカ合衆国と日本国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第十二条6(d)の規定に言及する光栄を有します。同条6(d)の第二文は、「このような場合には、合衆国政府は、日本国政府に対し、両政府間で合意される期間の当該労働者の雇用に等しい額を支払わなければならない」と規定しています。

 本長官は、前記の期間は前記の協定第十二条6(b)に定める通告の後一年をこえないものとし、双方が同意しうる基準に基づいて第十二条6(c)にいう協議の際決定されうることを合衆国政府に代わつて提案したいと思います。

 日本国政府が前記の提案を受諾されるときは、この書簡及び受諾を表明される閣下の返簡は、両政府間の合意を構成するものと認めます。

 本大臣は、日本国政府が合衆国政府の前記の提案を受諾することを閣下に通報し、かつ、閣下の書簡及びこの返簡が両政府間の合意を構成するものと認められることを確認する光栄を有します。

 本大臣は、以上を申し進めるに際し、ここに重ねて閣下に向かつて敬意を表します。

千九百六十年一月十九日ワシントンで

岸信介

アメリカ合衆国国務長官 クリスチャン・A・ハーター閣下