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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] SALT‐I暫定協定議定書(戦略攻撃兵器の制限に関する一定の措置についてのアメリカ合衆国とソヴィエト社会主義共和国連邦の間の暫定協定に関する議定書)

[場所] モスクワ
[年月日] 1972年5月26日
[出典] わが外交の近況(外交青書)17号,558頁.
[備考] 外務省全文仮訳
[全文]

 アメリカ合衆国及びソヴィエト社会主義連邦(以下締約国と称する)は、

 暫定協定において潜水艦発射弾道ミサイル発射基及び新型弾道ミサイル潜水艦並びにそれらを更新する手続に関連する一定の制限について合意し、さらに次のとおり合意した。締約国は暫定協定の第3条に基づき、同協定が有効である期間には次のように了解する。

 アメリカ合衆国は710基を越えない潜水艦の弾道ミサイル発射基(SLBMs)を保有し、且つ44隻を越えない新型弾道ミサイル潜水艦を保有し得る。

 ソヴィエト連邦は950基を越えない潜水艦の弾道ミサイル発射基及び62隻を越えない新型弾道ミサイル潜水艦を保有し得る。

 上に掲げた水準までの追加的な潜水艦の弾道ミサイル発射基の追加(アメリカ合衆国は運用及び建造中の656基を越える原子力潜水艦の弾道ミサイル発射基、ソヴィエト連邦は運用及び建造中の740基を越える原子力潜水艦の弾道ミサイル発射基)を1964年前に展開された旧型の弾道ミサイル発射基又は旧型潜水艦の弾道ミサイル発射基の同数についての更新として運用し得るものとする。

 型式の如何にかかわらずいかなる潜水艦の新型弾道ミサイル発射基の展開もアメリカ合衆国及びソヴィエト連邦に対して認められた潜水艦の弾道ミサイル発射基の総水準に照らして計算される。

 この議定書は暫定協定の不可分の一部であるとみなされることとする。

アメリカ合衆国のために    ソヴィエト社会主義共和国連邦のために

アメリカ合衆国大統領     ソ連邦共産党中央委員会書記長