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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] イランの核問題に関する国際連合安全保障理事会決議の採択について(麻生太郎外務大臣談話)

[場所] 
[年月日] 2007年3月25日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

1.我が国は、3月24日(土曜日)(ニューヨーク時間、日本時間25日(日曜日))、国連安全保障理事会がイランの核問題に関し、更なる措置を追加する内容の決議第1747号を全会一致で採択したことについて、イランの核問題に対する国際社会の一致した断固たる姿勢をイランに示すものとして評価する。

2.我が国としては、核不拡散体制の堅持、北朝鮮の核問題との関係、エネルギー供給に大きな影響を有する中東地域の安定などの観点からも、イランの核問題には毅然とした対応が必要であると考えている。このような立場から、我が国は今回の決議採択に向けた議論においても、関係国と緊密に連携し協議してきたところである。

3.我が国としては、度重なる国際社会の呼びかけにも拘わらず、イランがすべての濃縮関連・再処理活動及び重水関連計画の停止を含む安保理決議等の要求事項に応じていないことを遺憾と考えている。我が国は、問題の交渉を通じた平和的解決を強く望んでおり、イランがこうした要求事項に応じた上で、速やかに交渉プロセスに復帰するよう、同国に対し引き続きあらゆる機会を通じ働きかけていく考えである。