[文書名] 日イラク外交関係樹立70周年記念レセプション中曽根外務大臣メッセージ
本日は、ホーシヤール・ズィーバーリー・イラク外務大臣のご列席の下、日イラク外交関係樹立70周年を記念するレセプションの開催、誠におめでとうございます。
1936年11月に初めて日本公使館がイラクのバグダッドに開設されてから、両国関係は徐々に拡大し、70年代80年代には、数千人もの在留邦人が、石油を始め、様々な分野において、イラクにおけるビジネスに携わりました。
両国の関係は、その後困難な時期を経ましたが、2003年以降、我が国は新しいイラクの復興のために、自衛隊を派遣し、また50億ドルのODA、67億ドルの債務救済など、積極的に支援して参りました。これは、イラクの復興と安定が、世界の平和と安定に直結し、我が国の国益にも資すると考えたからです。
今日、ようやくイラクの治安と政治状況に、改善の兆しが見えてきたことは、大変喜ばしいことです。
我が国は、これからも円借款・技術協力を含むODAによる支援を進めるとともに、特に経済・ビジネス関係の強化も図りながら、イラクの国造りを支援して参ります。本年1月に安倍元総理が麻生総理特使としてイラクを訪問し、両国の戦略的パートナーシップに関する文書を発出し、また3月には日本の民間企業12社と日本政府が協力して、イラクに経済ミッションを派遣しました。
企業の現地での活動を政府としても後押ししていけるよう、イラク政府が治安の安定に更に成果を挙げられることを強く期待しています。
かつての強固な両国関係を再構築し、長期的な視野に立った幅広い協力関係を培っていくために、今後とも両国で官民をあげて努めて参りたいと考えます。
平成21年6月19日
日本国外務大臣
中曽根弘文