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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日・イスラエル外交関係樹立60周年記念レセプションにおける玄葉外務大臣挨拶

[場所] 
[年月日] 2012年5月1日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

 リヴリン国会議長,リーベルマン外相,バラク国防相,ご列席の皆様,

 日・イスラエル外交関係樹立60周年という年にイスラエルを訪問できたことを大変光栄に,また喜ばしく存じます。

 まず初めに,昨日ネタニヤフ首相の御尊父が逝去されましたことに関し,ネタニヤフ首相を初めとするご家族の皆様にお悔やみ申し上げます。このレセプションの前に,ネタニヤフ首相の御尊父のご自宅に弔問に伺いました。

 イスラエルは第二次世界大戦後,我が国と初に外交関係を結んだ国の一つであります。戦時中は日本人外交官杉原千畝が発行したビザにより,6千人ものユダヤの人々が日本に避難しました。彼が発行した’’命のビザ’’による多くの生存者がイスラエルの国家建設に貢献したと聞き,大変嬉しく思います。そして,その生存者のお一人,ニナ・アドモ二{前4文字ママ}さんに本日この席にお越し頂いたことを,光栄に存じます。

 60年前,日本は戦争の痛手から立ち直るために奮闘し,イスラエルは懸命に国造りに励んでいました。それ以降,両国は数多くのことを達成し,世界を驚かせてきました。この成功は,日本とイスラエルが勤勉,教育重視,先進技術のような共通の価値を有していたからであります。 東日本大震災は壊滅的かつ悲惨な出来事でしたが,それは日本とイスラエルの友好関係が更に強化した機会でもありました。私どもはイスラエルの人々からの温かいご支援を決して忘れません。本年3月12日に主催しましたレセプションにおいて,私は,イスラエルの医療支援チームの貢献を御紹介させていただきました。他国はイスラエルによる成果をうらやましく思っています。ぜひ,皆様の多くに回復した日本を見て頂きたいと思います。

 本日,リーベルマン外相と大変有意義な会談を持ちました。両政府がこのような緊密な協議を継続していくことが重要であると考えます。

 会談において,私は,我が国は中東和平に向けて政治的,経済的に二国家解決に関与することを説明するとともに,両当事者に対し直接交渉の早期再開を求めました。また,私は,「平和と繁栄の回廊」構想に対する日本の継続したコミットメントを表明しました。この構想は,日本,イスラエル,パレスチナ自治政府,ヨルダンの連携による取組です。

 最後に,我々二国家間の関係が益々強化され,地域の平和と安定に資することを願って,乾杯の音頭をとらせていただきます。

 乾杯!! レハイム!!

 ありがとうございました。