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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ソマリアに関するミニ・サミットにおける玄葉外務大臣ステートメント

[場所] 
[年月日] 2012年9月26日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

議長,潘基文国連事務総長閣下,

ご列席の皆様,

このサミットを主催された潘基文国連事務総長のイニシアチブ,並びにこれまでソマリア問題に取り組んでこられた国連の努力に敬意を表します。また,ハッサン・シェイク・モハムッド・ソマリア新大統領の就任に対し,祝意を表します。

ソマリアは,この2ヶ月間で暫定憲法の採択,新連邦議会の発足,新大統領の選出等を達成しました。過去21年間で初めて統一政府が樹立されようとしていることは大変喜ばしく思います。また,AUソマリア・ミッション(AMISOM)の多大な貢献と要員の尊い犠牲の上に,ソマリアの安定が着実に進展しており,ソマリア,アフリカ諸国,IGAD(イガッド)及びAU,国際社会による協力の成果として,我が国はこれを高く評価します。

この歴史的な機会を逸らすことなく,ソマリアに明るい未来をもたらすためには,ソマリア政府及び国民の自助努力と国際社会の継続的な支援が不可欠です。そのために,ソマリア政府が国際社会と協力して,国造りのための行動計画を早期に策定・実施し,ソマリア国民に平和の配当をもたらすことを期待します。また,中長期的な開発の大前提である治安の向上に向けて,引き続き関係国・機関が連携していくことが重要です。

我が国としても,2007年以降,治安の強化,人道支援及びインフラ整備を柱として,約2億2910万米ドルの支援を実施してきています。特に,治安面では,約5000人の警察官の給与及び必要機材の供与に加え,警察官に対するキャパシティ・ビルディングを実施してきました。治安向上を含めソマリアの国造りについては,引き続き積極的に議論に参加し,必要な支援を実施していきます。

なお,ソマリアの未来を担う若者たちが,紛争や武装集団,海賊の影響を受けている状況に鑑み,UNDPと協力して,600万米ドルの支援を決定しました。

議長,

我が国は,アフリカ諸国の首脳や国連をはじめ多くの開発パートナーの出席の下,共催者である国連,UNDP,世銀,AU委員会の協力を得て,明年6月に第五回アフリカ開発会議(TICAD V)を開催します。TICAD Vでは,アフリカにおける「平和と安定」は,アフリカ自身のみならず,国際社会全体の発展の土台であるとの認識の下,「平和と安定」を主要テーマの一つとして取扱いたいと考えています。中でもソマリアの平和と安定は,アフリカの角地域の繁栄の要であり,また,国際社会を脅かすテロや海賊問題の解決のために不可欠です。かかる観点から,TICAD Vでは,ソマリアについてもしっかりと議論する予定です。

ソマリアは,21年間という長い苦闘の道のりを乗り越えました。これからはソマリアにとって明るい未来が待っているものと確信いたします。

議長,

我が国はソマリアの平和と安定の土台を定着させるため,引き続き,国連をはじめとする国際社会と共にたゆまぬ努力を続けていくことを改めて約束いたします。

御清聴ありがとうございました。