[文書名] 在京EU代表部主催ヨーロッパ・デー・オンラインイベントにおける茂木外務大臣メッセージ(中西外務大臣政務官代読)
フロア大使、在京欧州各国大使を始め、EU、欧州に関係する全ての方々に、ヨーロッパ・デーのお祝いを申し上げます。
1950年5月9日に「シューマン宣言」が発表されてから、70年以上の長きにわたり、欧州は統合の歩みを着実に進めてきました。現在、EUは、新型コロナや気候変動等、国際社会が直面する諸課題への対応に当たり、リーダーシップを発揮しています。日本とEUは、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値及び原則を共有しており、このような課題に共に取り組んでいく上での重要なパートナーです。
本年は英国がG7議長国、イタリアがG20議長国を務めるなど、欧州がマルチ外交の舞台となります。そうした中、EUにおいてインド太平洋に対する関心が高まっていることを大変心強く思っています。1月には、私は、EU外務理事会に日本の外務大臣として初めて参加しました。「自由で開かれたインド太平洋」に関する日本のビジョンや取組について、EU及び加盟国の外務大臣の皆さんの理解を深めていただく上で大変有意義な機会でした。また、4月に、EUが、インド太平洋における協力のための戦略を発表したことは、EUがインド太平洋に関与していくとの強い意思の表れであり、日本として歓迎します。
私は、4月末から今月初めまで、G7外相会合が開催された英国のほか、中・東欧諸国を訪問し、各国外相との間で、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力していくことを確認しました。9月までに、更にEUの戦略を具体化する文書が策定されると理解しており、日・EU間で一層連携していきたいと考えています。
本日のオンラインイベントに多くの人が注目し、日EU関係の更なる弾みをもたらすことを願っています。最後になりましたが、EUの平和と繁栄、EU市民の御健勝、そして日EU関係の一層の発展を祈念して、私の挨拶とさせていただきます。