[文書名] 日本記者クラブにおける林外務大臣講演
それでは座ったままで失礼をいたします。今ご紹介いただきましたようにですね、9年前、農水大臣の時に、お呼びいただいたということでございますので、おそらく文科大臣のときは、さしたる業績がなかったのかなと思いながらですね、聞いておりましたけれども、防衛大臣を皮切りに農水、文科、それから防衛と農水の間に経済財政政策担当大臣という内閣府の担当大臣をしておりまして、この今回、外相を就任ということになったわけでございます。就任ちょうど2か月ということでございますが、まだ本当に外交を語る資格があるのかなと思いながら、今日はお言葉に甘えてやってまいりましたが、この2か月足らずでもですね、国力とか、外交力というもの、それから内政と外政といいますか外交、これ本当に表裏一体にあるなということを改めて実感をしておる次第でございます。
同時に先ほど申し上げました、農水、文科、経済財政と、こういったことや、党での活動等々の経験を通じてですね、やはり国民の皆さんと、これ政治家としても当然でございますけれども、度々、折に触れて、どういう思いでいらっしゃるかと、よく私は「キャッチボール」と申してたんですが、我々が政策、予算や税制、法律等でですね、実現していくわけですが、これ、ここで終わりということはなくて、できたものを政策の形でお届けして、それがきちんと届いているか、十分に届いているのか、足りないものはないのかっていうのを、常に我々フィードバックを、特に有権者の皆さんにですね、お話をしながらフィードバックしてもらうと、またそれで打ち返すということで、「キャッチボール」をずっと続けていくということを申し上げてきたわけですが、そのことがですね、やはり外交を行う上で非常に、説得力を増すものになるなということを感じておるところでございます。
私が言うまでもないことですが、国際社会がですね、まさによく画期的と言いますが時代を画する変化、しかもこの辺が非常に早く起きてるというふうに感じておりまして、今年もその流れが加速をしていくだろうという思いでございます。我々、国会議員にならせていただいた頃、95年、その前にアメリカにおりました時代、今ではGood old daysと言いますか、アメリカが一強といいますかですね、この中でグローバル化をどんどん進めて、その恩恵を享受していこうと、こういう時代が非常に遠い過去のように思えるぐらい変化が早いということでございます。
自由民主主義とかですね、人権、法の支配、こういった普遍的価値と我々が呼んできたもの、それをベースにした国際秩序と、こういったものに対するですね、挑戦が起きてきて、コロナがある意味では、それを加速した面が大きいだろうと思っております。
例えば尖閣周辺含む東シナ海を見ても、北朝鮮、このところ続いておりますが、これを見てもですね、我が国を取り囲む安全保障環境の厳しさが増してきてると、そしてここ数年ですが、安全保障の裾野が経済とか重要かつ新興技術分野にも急速に拡大しておりまして、我々、経済安全保障ということで党でも検討を進めてまいりました。
また気候変動とかですね、新型コロナというような、このグローバルなイシューが非常に、臨場感を持って、この危機的な状況として迫ってきていると。
一方で、デジタル化が進んでですね、社会のあり方っていうのが変化をしてきておりまして、このいわば、影への部分としてはですね、やっぱり社会の分断化というものがデジタル化そのものだけが原因ではないと思いますが、結果として加速をしていると、こういう状況認識だと思います。
今年ですが、まさに選挙イヤーでございまして、選挙を含めて重要な政治的な節目を迎える国が主要国の中にたくさんあると。おそらくは内政課題を乗り越えた国がですね、より強いポジションで外交に臨んでくると、こういうことだろうと思っております。私(林大臣)から言うまでもないことですが、中国は秋に共産党大会で、おそらくは習近平総書記の3期目の続投が決まると。アメリカは11月に中間選挙があり、そこからは24年の大統領選挙に向けて選挙モードになっていくと。韓国は3月、フランスは4月に大統領選挙がありますし、豪州も近々選挙かと、こういうふうに言われております。フランスの前の選挙のときも、欧州がですね、いろんな極右の政権にバタバタと行ってしまうんじゃないかということを、この年の初めにいろいろ議論をしたのを覚えておりますが、何とかフランスやオランダというあたりが踏みとどまってもらったという記憶がございますけれども、今年、このフランスでも選挙があると、我が国ももちろん、参議院選挙が夏にあるわけでございます。
こうした大変、内外とも難しい時期でございますが、岸田政権として世界の我が国への信頼、三つの覚悟ということで臨んでいこうということを唱えております。三つの覚悟、すなわち、普遍的価値、先ほどちょっと申し上げた自由とか、人権、民主主義といった普遍的価値を守りぬく覚悟、そして、我が国の平和と安定を守り抜く覚悟。それから先ほども申しあげましたような地球規模の課題に向き合い、国際社会をリードしていくという覚悟でございます。私(林大臣)も外務大臣として、この三つの覚悟を持って、対応力の高いですね、低重心の姿勢で、日本外交のフロンティアを切り開いていきたいと思っております。これが外交のビジョンである「自由で開かれたインド太平洋」の実現のために取り組んでいく基本的な姿勢だと考えております。
新型コロナ禍で対面外交、非常に制約をされる中でございます。私(林大臣)自身就任後、一つはリバプールに実際に行きましたけれども、二つ、ジュネーブのWTO閣僚会議、それから先週予定しておりましたニューヨークでのNPTとワシントンでの「2+2」、これは、いずれもコロナの対応をということで延期になったり、オンラインなったりということになったわけでございますが、それをカバーする意味でも、延べ、トータルで47回、30か国・地域の外務大臣等々会談を、主に電話会談とかテレビ会談を通じて行っております。やはり12月にリバプールに行ったときは、対面ということもあり、皆さんが一挙に集まってらっしゃるってこともあって、G7会合そのものに加えまして、G7の各国の外務大臣を含む7か国のですね、外相とバイで、対面の会談を行うことができました。やはり直接会うとですね、本当に個人的な信頼関係というのが構築できるんだと、いつも、対面でやってれば気がつかなかったかもしれませんが、電話会談でやった相手と、さらにそこで会って一緒に会議をして、対面でバイをやるということによってですね、本当に違いを実感をしたということでございますので、今後もコロナ情勢見ながら、この対面外交をですね、積極的に行っていければというふうに思っております。
少し各論になりますけれども、やはり「自由で開かれたインド太平洋」ということ、そして、日米同盟の強化というのがまずは大事な課題ではないかと思っております。今年はそういった意味では外交安全保障政策上の最重要課題として、我が国のいわゆる3文書、すなわち安保戦略、防衛大綱、中期防、これを改定する。そして防衛協力の抜本的な強化によって日米同盟の抑止力・対処力の強化を図ることが重要になります。実はアメリカでも国家安全保障戦略や国家防衛戦略などの戦略文書を策定するということで、よく、打ち合わせをしながらですね、この両国でこういった文章をまとめていくという大きな仕事があるわけでございます。この7月、7日、失礼しました、行った「2+2」でもですね、岸さん、防衛大臣とともに、ブリンケン、オースティン両長官と、今申し上げた「自由で開かれたインド太平洋」へのコミットメント、それから、日米同盟の重要な役割を確認するとともにですね、一体となって新たな安全保障上の課題に対応するために、同盟の能力を継続的に前進させていこうということで一致をしたところでございます。
また今年最初の電話会談、ブリンケン長官と、これは就任2か月ですが、3度目の会談ということになりましたが、こういった複数回に及ぶ会談を通じて、やはり信頼関係を強めながら一緒に取り組んでいければと思っております。
また、総理とバイデン大統領の会談についてはまだ調整中でございますが、なるべく早く実現をしたいと思っております。特にやはり先ほど冒頭申し上げましたような大きな変化を迎えている国際社会、とりわけインド太平洋の中で、日米同盟が基軸となって、自由で開かれた秩序、普遍的な価値というものを守っていくということを首脳間で確認できればと思っております。
この「自由で開かれたインド太平洋」でございますが、法の支配に基づく自由で開かれた秩序の実現を、この言葉によって出していくということが、やはり、地域、そしてひいては世界のですね、平和と安定を確保するという意味で重要であろうと考えておりまして、日本発の概念と理解しておりますが、世界で幅広い支持を得るようになっております。やはりインド太平洋国家で我が国あるわけですから、考え方を共有する国々と連携しながら、ODA等を活用して戦略的にこれを推進していかなければならないと思っております。
そうした意味で、ASEANというのはですね、最も重要なパートナーの一つだと考えております。このASEANにおいてはですね、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」というものを、インド太平洋というFOIPとですね、本質的に原則を共有してもらえるAOIPというものを作っていただきましたので、我々もこれをいち早く支持をしております。アジア外交の歴史的なやはり重心、これは東南アジアとの関係であり、今後の日本外交の評価を定める上でも、東南アジアとの関係というのは大変大事だと考えております。その際、言い古されたことかもしれませんが、ASEANの中心性と一体性、すなわちASEANがこの地域の秩序の中で中心的な位置づけでありですね、ASEAN10か国が一つにまとまっていること、これASEANの皆さんも重視をしておられますし、我々もこれを尊重し重視をしていかなければならないと思っております。他方で、南シナ海情勢とか、今のミャンマー情勢、こういったことに挑戦するような課題も表出しておりますので、それぞれの国と非常に強い二国間関係を有する日本の役割は大変大きいというふうに思っております。
また、「QUAD」でございますが、昨年、首脳会談2回、外相会談が1回開かれております。大きく花開いたと思っております。今年はその果実の収穫でもございませんが、着実に協力を進める段階に入っていければというふうに思っております。特に新型コロナワクチンですとか、インフラ、それから重要新興技術等での実践的協力というものを拡大していければというふうに思っております。
そして何と言っても、欧州というのは共有する価値や経済規模を見れば、自由で開かれた国際秩序の維持に当たって大変重要であることは論を待たないわけでございます。欧州がこのインド太平洋地域にですね、関心を高めていただいているというのは、これも先輩がたの、本当にありがたい、努力のおかげであろうと、こういうふうに思っておりまして、安全保障・防衛はもとより、経済安保ですね、気候変動、デジタル等で連携を深めていきたいと思っています。
そして次に近隣諸国との関係でございますが、この大変難しい問題について、やはり正面から毅然と対応するということを含めてですね、安定的な二国間関係をそれぞれ築くべく努力をしていくということであろうと思います。
まず日中でございますが、やはり隣国であるが故に、様々な問題があると、これをやはり所与のものとしてですね対応していくことが大事であろうというふうに思っております。その上で、やはり軍事力の拡大、また、それが透明性を欠いているというところ、先ほども申し上げましたが、尖閣を含む東シナ海・南シナ海、こういったところにおける一方的な現状変更を試みている。また、我が国周辺における軍事活動の拡大・活発化ということについては強い懸念を持っておるところでございます。また、世界第2位の経済大国として、様々な面でですね、その行動が国際社会に与える影響が増しておりまして、国際社会のルールに則って、大国としての責任を果たすと、そういうことで国際社会の期待に応えていくということが重要であると思っております。
昨年11月の王毅国務委員との、大臣就任後、初めての電話会談ということですが、こうした懸案事項等、しっかり伝達をしたところでございます。具体的には尖閣諸島をめぐる情勢、東シナ海・南シナ海、香港、新疆ウイグル自治区等の状況に対する深刻な懸念を表明し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、さらには日本産食品輸入規制の早期撤廃を強く要請をいたしました。一方で、これ、言うまでもないことですが、日中関係、これ日中双方にとってのみならず、この地域やですね、地域および国際社会の平和と繁栄にとってもますます重要でございます。そういった意味でも大国としての責任をお互いに果たしていくということが非常に大事になってくると思っておりまして、我々としては、主張すべきは毅然として主張し、責任ある行動を求めると同時に、共通の諸課題について協力をしていくと、こうしたことで建設的かつ安定的な日中関係というものを構築していく必要があるというふうに考えております。
また韓国でありますが、北朝鮮への対応も含めて地域の安定にとって、日韓また日米韓の連携は非常に不可欠であります。現在、旧朝鮮半島出身労働者問題や慰安婦問題などによって、非常に厳しい状況にあるということですが、このまま放置することはできないと考えておりまして、国と国の約束を守ることは、国家間の関係の基本でありますので、日韓関係を健全な関係に戻すべくですね、日本の一貫した立場に基づいて韓国側に適切な対応を強く求めていきたいと考えております。
またロシアについても、日露関係、重視していく姿勢に変わりはないわけでございまして、平和条約締結問題を含む政治・経済・文化等幅広い分野で日露関係全体を国益に資するように発展させていく考えでございます。ロシアとの平和条約については次の世代に先送りせず、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針のもとで、2018年のシンガポールでの合意を含めて、これまでの両国間の諸合意を踏まえて、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
北朝鮮についてですが、日朝平壌宣言に基づいて拉致、核・ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝正常化の実現を目指すというのが日本の基本方針でございます。先ほどもあったように北朝鮮は今月5日、それから11日とですね、立て続けに弾道ミサイルを発射しております。一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域および国際社会の平和と安全を脅かすものでございます。7日の日米「2+2」では5日の北朝鮮の弾道ミサイルの発射をはじめ、北朝鮮の核ミサイル活動については強い懸念を共有すると、また安保理決議に基づく完全な非核化について、米国と完全な意見の一致を見たところでございます。そして極超音速技術に対抗するための将来の協力に焦点を当てた共同分析というものを実施することで、一致をしたところでございます。また拉致問題というのは内閣の最重要課題でございます。すべての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組んで参らなければならないと思っております。
そして、先ほど冒頭で申し上げましたように、国際社会、国際秩序の変化に伴って、経済やですね、地球規模課題といった、いわば横串で対応すべき課題の重要性、これは正直言って私(林大臣)も不勉強でしたが、外務省に来る前には先ほど申し上げたようなですね、それぞれの国や地域との関係というものは当然理解していたつもりですが、この横串イシューの占める割合は非常に大きくなっていると実感をしております。
特に経済外交ではですね、コロナの影響だけではないと思いますが、やはり保護主義、内向き思考というのが見られるわけでございます。ちょうどここへ前にお招きいただいた、農水大臣になりたての頃はですね、その前の野党時代に、当時野党として日本経済6重苦だと、そのうちの一つはFTAが全くできていないと、韓国に比べてこれだけ遅れているというの世界地図を見せながら、よくやったもんでございますが、その後、日豪、TPP11ですが、日EU、日米貿易協定・デジタル協定、そして日英EPA、RCEPと、よくぞここまで来たなという思いではございますけれども、振り返ってみますと、我々が自由貿易の旗振り役としてリーダーシップを発揮をしていると、いわば、せざるを得ないという状況の裏返しだと思います。
そういった意味で、TPPについては、新たな国の加入手続き開始や申請もございますが、アメリカのTPPへの復帰を呼びかけ続けなければなりませんし、実際にブリンケン国務長官はもちろんですが、バイでお話をしたレイモンド商務長官やキャサリン・タイ通商代表にも私からも強く働きかけているところでございます。
また冒頭申し上げたようにジュネーブでのWTOの閣僚会議はコロナで延期になりました。オコンジョ事務局長と実はその前電話会談でいろんな進め方についても意見交換をしたわけですが、残念でありましたけれども、今度開催された際にはぜひ自分も参加をしたいと思っております。
そして最後に、少し時間が迫ってまいりましたが、経済安全保障ということ、これが新しいイシューとして出てきております。実は自民党でも、もう2、3年前から、甘利先生を座長として役員会に私(林大臣)や山際大臣や小林大臣、小林大臣が事務局長でありましたが、こういうメンバーでずっと議論をしてまいりました。一昨年なりますが、中間的な取りまとめをして、頭の整理として、「戦略的自律性と戦略的不可欠性」という整理をいたしまして、要は何か起こったときに、卑近な例で言うと、マスク、日本で作っているから増産をしようとしたときにですね、増産号令かけてもなかなか入ってこないと、実は日本の会社作っているといっても、会社は日本でも工場が中国にあって、なかなか国境越えられなかったと。ワクチンもなかなか自国で今回開発できなかったと。まさかのときの自律性というものと、それから、日本でなければこの分野はできないと、技術にしても、いろんな知的財産等にしてもですね、やはり、日本は侮れないという意味で、技術の流出を含めて、この不可欠性というのは持っておくと、この二つが大事であろうということで、議論の取りまとめを行ってまいりまして、実はそうした流れも踏まえて、新しい担当大臣が小林さん自身が大臣になられて、今年の通常国会には、経済安保保障推進のための法案の提出を目指しているというところまで来たわけでございます。
そういった意味で、こういう課題をしっかりとクリアして、自立性や不可欠性を高めていく、確保するということは外交上も大変重要なことだと、こういうふうに思っておりまして、外務省としても安全保障政策や国際法というものを所管する立場から、しっかり推進していきたいというふうに考えております。
そして、やはり横ぐしの課題については、新型コロナですとか、気候変動、さらには延期になりましたNPTを含めた軍核・不拡散、さらには人権といったですね、広範にわたる課題があるわけでございますけれども、これは時間の関係でそういう分野があるというお話にとどめておきたいというふうに思います。
外交というのは、ときには、というかほとんどの場合、相矛盾するような課題が出てくるわけでございます。非常に呻吟をするわけでございますけれども、大平総理がかつてですね、「楕円の議論」ということをおっしゃっておられます。両立の難しいことをですね、二つの円に例えて、二つの円をそのまま二つの円で残しておくのではなくて、何とか、この二つ目は一つの楕円にする努力というものをやらなければならないんだということを、これ、私(林大臣)もずっと好きな言葉でございましたが、ここへ来て、外務省に来て、本当にこの言葉は、重みをかみしめておるところでございます。
私(林大臣)の座右の「不易流行」でございますが、不断の改革を通じて、変えるべきところを変えると、これが流行で、しかし、変えてはならないところが、これを守るというのが不易でありますね。そこの境目をどうやってしっかりと見極めるかということが大事であるということを肝に銘じてやってやらなければいけないと思っております。
冒頭申し上げた欧州の関心がこのアジア太平洋に向かっているということも含めてですね、やはり、日本外交はここまで築きあげてこられた、大平総理はもちろんですが、先人達の築き上げられてきたものの上にこの日本の信頼というものがあって、その信頼を使って外交をするということでございます。一方で、他の役所よりもさらに、なかなか喋りにくい役所でございましてですね、なかなか全てをディスクローズしながらやるということはできない。一方で、外政と内政と申し上げましたが、国民の支持がない外交というのはなかなかうまくいかないだろうということで、なるべく説明できることは丁寧に説明すると、これも、いわば楕円の理論を使わなければいけないところかなというふうに思っております。大平総理を含め先人先輩方、みんな国の育成を案じながら外交を進めてきたということでございますので、私(林大臣)もその末尾に連なるようにですね、しっかり伝統を受け継いで、日々、努力をしっかりしていけたらというふうに思っております。
私からはとりあえず、以上にさせていただきます。