[文書名] Women Political Leaders(WPL)、アイスランド政府及び同国議会主催『レイキャビク・グローバル・フォーラム2023』における上川外務大臣ビデオ・メッセージ
Women Political Leaders、アイスランド政府及び議会主催「レイキャビク・グローバル・フォーラム2023」の開催に、祝意を表します。
私は、2016年からWPLアンバサダーを務めています。また、「WPLサミット2019」の日本での開催に向けて尽力いたしました。そのように深く関わってきたこの場に、今回は約20年ぶりの日本の女性外務大臣としてメッセージをお送りすることができ、嬉しく思います。
「WPLサミット2019」の成果宣言では、アジア・太平洋地域における女性の権利の向上や公的場面における社会参画が、世界全体の発展に資するものであることが指摘されました。また、生活者の多様なニーズに対応した災害に強い社会の構築等のあらゆる政策に女性の視点を取り入れることの重要性が認識されました。
そして今、私は女性・平和・安全保障、いわゆるWPSの推進に力を注いでいます。女性や女児の保護や救済に取り組みつつ、女性自身が指導的な立場に立って紛争の予防や復興・平和構築に参画することで、より持続可能な平和に近づくことができる、これがWPSの考え方です。この考え方は「WPLサミット2019」の成果宣言と軌を一にするものです。私はこの理念を日本の政界に広めるべく、昨年10月、WPS議会人ネットJAPANを立ち上げました。外務大臣に就任してからは、国連やASEAN諸国等、日本外交の様々な局面で、WPSの考え方の重要性を強調しています。
本フォーラムでは、「デジタル技術と生成AI」や「都市の未来」といった現代において非常に重要なテーマが取り上げられると伺っております。これらのテーマについても「WPLサミット2019」及びWPSの視点は重要です。例えば、「都市の未来」では、気候変動に関する議論を行うと伺っております。気候変動等の影響により、近年世界各地で自然災害が多発していますが、被災地における対応や、防災・減災の分野にもWPSの考え方は当てはまります。
本フォーラムが、そのような視点を念頭において議論できる場となることを期待するとともに、本フォーラムが、ジェンダー平等及び女性のエンパワーメントを一層推進するための契機となることを願っております。
ありがとうございました。
(了)