[文書名] トゥガー・ナイジェリア外相との共同記者発表における上川外務大臣発言
今回、昨年9月に外務大臣に就任して初めてのサブサハラ・アフリカ訪問の一環として、ナイジェリアを訪問することができ嬉しく思います。
トゥガー外相をはじめ、皆様の温かい歓迎に感謝します。アブジャに到着してから、成長の潜在力が溢れるナイジェリアのダイナミズムを実際に体感しています。
会談では、トゥガー大臣と、主に日・ナイジェリア経済関係の強化、ギニア湾沿岸諸国の政治的・経済的な安定の後押し、アフリカやグローバルな課題での連携強化について率直な議論を行いました。
まず、両国の経済関係の強化に関し、両国の経済が共に成長できる好循環の実現に向け、スタートアップやベンチャー投資等の分野での投資拡大、食料安全保障、保健分野での新規の開発協力の合意など、両国の経済関係がダイナミックに強化されていることを歓迎しました。
その上で、トゥガー外相とは、日本の資金と技術とナイジェリアの活力をつなぎ、両国の企業及び経済が共に成長できる好循環を実現すべく、協力を深めることで一致しました。
ナイジェリアを始めとするギニア湾沿岸諸国の政治的・経済的な安定の後押しについては、日本がナイジェリア北東部の安定を重視しており、これまでコミュニティ支援や避難民支援等を実施してきていることを説明しました。
また、トゥガー大臣との間で、サヘル地域の不安定な情勢の長期化に関する懸念を共有し、サヘル地域及びギニア湾沿岸諸国の平和と安定に寄与し、持続可能な成長を促進することの重要性について一致しました。
アフリカやグローバルな課題での連携強化については、軍縮やWPS、安保理改革を含む国連の機能強化等の国際場裡での協力強化についてトゥガー大臣と認識を共有しました。
特に、WPSについては、WPSの視点を取り入れた日本の取組も通じて、多くの女性が活躍するナイジェリアとWPS分野での連携を一層強化することで一致しました。
本年8月のTICAD閣僚会合及び来年8月のTICAD9に向け、アフリカ及びグローバルな課題の解決策を共創・展開していく上で、重要なパートナーであるナイジェリアとのパートナーシップを一層強化していきます。