[文書名] 「第64回海外日系人大会」参加者歓迎レセプションにおける岩屋外務大臣挨拶
皆様、こんばんは。今月1日に外務大臣を拝命いたしました岩屋毅です。世界各地からの日系人の皆様の御来訪を、外務省を代表して心から歓迎いたします。
今年の海外日系人大会は、昨年に続き、対面とオンラインのハイブリッド形式による開催と伺っています。近年、はるか遠くの地にいる人々とのやり取りは非常に便利となりましたが、その一方で、対面によるコミュニケーションの重要性は、いささかも減じていません。今回、170名を超える日系人の皆様がはるばる東京にお越しいただき、本日のレセプションにも御参加されていることを大変光栄に感じております。
日系人の皆様は、様々な困難を不屈の精神で乗り越えられ、それぞれの移住先で信頼を勝ち得てこられました。現在、日系人及び日系社会は、移住先の国のみならず、日本を含む世界各国において、様々な分野で活躍されています。今年7月、世界最大の日系人コミュニティを擁するブラジルにおいて、ブラジル政府が日系移民に対する迫害について謝罪しました。ブラジルの発展に大きく貢献し、その結果として、ブラジルでも名誉ある地位を占めるに至った日系人の皆様の努力を誇りに思います。
今年の海外日系人大会のテーマは「乗り越えよう、分断と対立の時代を!共生の実現に貢献するニッケイ社会」であると伺っています。これは、分断と対立に向かう世界を融和と協調へと向けていくという、私の考える日本外交の使命と軌を一にするものであります。これから本格的に外交を進めていくに当たり、日本と各国を結ぶ絆として日系人の皆様が成し遂げられてきたことを謙虚に学び、そして共通の目標の実現に向けてともに歩んでいきたい、その決意を新たにしている次第です。本日は短い時間ではございますが、皆様の率直な御意見を伺えることを楽しみにしております。
最後に、皆様が各分野でますます御活躍されることを祈念し、私の挨拶とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。