[文書名] パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議 岩屋外務大臣によるスピーチ
1 冒頭発言
●本日のハイレベル会合を主導したフランス及びサウジアラビアに、心からの敬意と謝意を表します。
2 分科会の共同議長としての役割
●我々は、パレスチナの経済的自立性に関する分科会において、ノルウェーとともに共同議長を務め、「二国家解決」を実現するための方途について、国連加盟国や国際機関と真摯な議論を重ねてきました。
●パレスチナ自治政府(PA)の財政状況改善のためには、国際社会によるイスラエルへの働きかけやPA自身の改革に加え、PAへの支援が不可欠です。
3 二国家解決をめぐる状況
●現下の情勢は、「二国家解決」の前提が崩れかねない、極めて深刻かつ憂慮すべき局面にあります。
●ガザ人道危機の著しい悪化、西岸での入植活動の拡大、そして併合に向けた動きは、断じて容認できるものではなく、我が国として強く非難し、イスラエルに対し、これらの一方的行為の即時停止を強く求めます。
●同時に、ハマスは全ての人質を解放し、武装解除をしなければなりません。
4 パレスチナ国家承認に係る動き
●我が国は一貫して「二国家解決」を支持しています。
●我が国にとってパレスチナ国家承認は、「するか否か」ではなく「いつするか」という問題です。
●今後の情勢の変化を常に注視しつつ、さらに重大な関心を持って総合的な検討を行ってまいります。
●仮に今後イスラエルが「二国家解決」実現への道を閉ざす更なる行動に踏み出す場合には、我が国として、新たな対応を取ることになります。
5 結語
●我が国は、独立国家の樹立に向けたパレスチナの人々の熱意を支持しており、中東地域の平和と安定を確保するため、本日ここにお集まりの皆様と共に、必要な外交努力を傾注していきます。
●御清聴ありがとうございました。