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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 茂木外務大臣ステートメント 第12回包括的核実験禁止条約(CTBT)フレンズ外相会合

[場所] 国連本部
[年月日] 2026年9月22日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

 本日は、第12回CTBTフレンズ外相会合にお集まりいただき感謝申し上げます。また、フロイドCTBTO事務局長による力強いリーダーシップに改めて敬意を表します。

 今から30年前、この国連総会の場において、CTBTは採択・署名開放されました。この間、核軍縮を取り巻く情勢は決して平坦なものではありませんでした。

 とりわけインド太平洋地域に目を向けると、北朝鮮による核・ミサイル開発の進展は、世界の核不拡散態勢にとって依然として重大な懸念であり、深刻な挑戦です。また、一部の国による不透明で急速な核戦力の増強といった動きも看過できません。

 しかし、私たちは、「核兵器のない世界」の実現に向けた歩みを止めてはなりません。NPT体制の重要な柱であるCTBTは、ますます重要な役割を果たし得ると考えます。

 本日は、署名開放30周年にあたり、明確に証明されたこの枠組みの意義を振り返りつつ、次の30年に向けた決意を再確認したいと思います。

 第一の実績は、普遍化です。この30年でCTBTは、国連加盟国からほぼ普遍的な支持を得るに至りました。本年、トンガの批准により締約国は179か国に達し、大洋州において全ての国の批准が達成されたことを心から歓迎します。

 日本は、未締約国と積極的に関与することで、普遍化を一歩一歩前進させる努力を続けます。

 第二に、この枠組みは発効していないにも拘わらず、この30年間、実効性を示してきました。

 国際監視制度(IMS)は死活的に重要です。この制度は、過去30年間で300カ所以上に拡充され、ほぼ世界中を網羅しました。これを強化し、核実験モラトリアムを含め、核実験の不実施を一層確実なものとしていきたいと考えます。

 最後に人材育成です。CTBTの実効性を担保する観点から、IMSを運営する専門家の育成は必要不可欠です。

 日本は、核実験検知に関する専門家を育成する研修を毎年実施し、これまでに80か国以上から300名以上が参加しています。我々は、こうした取組を引き続き推進していきます。

 こうした30年の実績は、過去のものではなく未来への確かな「土台」です。国際社会を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、NPT体制、そしてその不可欠な柱であるCTBTは、その真価を問われています。

 本日、CTBTの原点であるこの国連において一堂に会した我々として、CTBTの早期発効、核軍縮の進展に向けて力の限り取り組んでいくとの決意を、改めて確認したいと思います。