[文書名] 国民の皆様へ(竹下内閣総理大臣)
リクルート問題に端を発する今日の深刻な政治不信の広がりは、我が国の議会制民主主義にとり、極めて重大な危機であります。
私は、このような事態を招いたことに関し、政府の最高責任者として、また、自由民主党総裁として責任を痛感するとともに、とくに私の周辺をめぐる問題により、政治不信を強めてきたことについて、国民の皆様に深くお詫び申し上げます。
政治に対する国民の皆様の信頼を取り戻すために、私は、自らの身を退く決意をかためることと致しました。
しかしながら、国民生活にとって極めて大きな意味をもつ平成元年度予算は、今日に到るもなお国会審議の見通しが立っておりません。
私は、全力を尽して新年度予算の成立を図り、その実現を待って、自らの決意を実行に移す考えであります。
国民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。