[文書名] コンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する顧問会議における小渕内閣総理大臣挨拶
コンピュータ西暦二〇〇〇年問題に関する顧問会議に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。
一、コンピュータ西暦二〇〇〇年問題については、関係省庁、諸団体、事業者等のご努力により、金融、エネルギーなどの民間重要五分野を初めとして対応が進んできており、本問題に起因して、社会インフラ等において日常生活に深刻な影響を与えるようなサービスの停止等の大きな混乱は生じないものと考えます。しかしながら、このような中でも万一の場合に備えることが重要であります。
二、このため、年末年始の危機管理体制につきましては政府、地方公共団体、民間事業者が連携して情報連絡網を構築するとともに、種々の問い合わせに対応するための相談窓口の整備を進めるなど、万全の準備が必要であります。
三、更には、国民の皆様が年末年始の準備をされる際に参考となるような具体的指針を策定することが重要であり、私は去る八日の閣議においてこのような指針を早急に検討するよう指示いたしました。本日、この指針を検討していただきましたが、この成果については国民の皆様が年末年始の備えとして積極的に活用されるよう周知徹底して参りたいと存じます。
四、二〇〇〇年まで、いよいよあと二ヶ月余りとなりましたが、国民の皆様が安心して年末年始を迎えることができるよう政府としても引き続き全力を尽くす所存でありますので、顧問の皆様におかれましても一層のご協力をお願い申し上げます。