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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 2011年在日華人紙への春節祝賀メッセージ

[場所] 
[年月日] 2011年2月3日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文]

 華人の皆様が、中国の伝統的な新年である春節を迎えられたことをお慶び申し上げます。

 昨年6月の内閣総理大臣就任以前より、私は、一衣帯水の隣国である日中両国間では、大局的観点に立って、時に問題が生ずることがあっても、中長期的に安定した関係を築くことが重要だと考えてまいりました。現在、日中両国は「戦略的互恵関係」を充実させるべくともに努力しておりますが、そのためには、両国ハイレベルや政府間での協力を通じて信頼関係を高めていくだけではなく、幅広い分野において国民レベルでの交流を積み重ね、国民間の相互理解・相互信頼関係を築いていくことが求められています。

 本年は辛亥革命100周年にあたります。その指導者、孫文は、多くの日本人に感銘を与え、強い共感を呼び起こしました。日中間には、このような友情が数多く存在し、そうした絆が積み上げられて、今日の日中関係を支える絆になっていると思います。そして、日本社会の様々な分野で活躍され、貢献されている華人の皆様も、日中間の国民レベルの交流と相互理解の促進という観点から、非常に重要な役割を果たされています。

 本年、日中両国は、「映画、テレビ・ドラマ週間」及び「アニメ・フェスティバル」を実施することで合意しています。このような機会を通じて両国国民レベルでの相互理解が更に深まり、来年の国交正常化40周年に向けて更に広がりのあるものとなることを期待しています。

 華人の皆様がよい春節を迎えられ、新しい年においてますますご活躍されることをお祈りいたします。

2011年2月3日

菅直人{前3文字署名}