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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日中国交正常化45周年に関する安倍晋三内閣総理大臣及び李克強・中華人民共和国国務院総理の祝電の交換

[場所] 
[年月日] 2017年9月29日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文]

安倍晋三内閣総理大臣から李克強・中国国務院総理宛て

中華人民共和国国務院総理

李克強 閣下

 日中国交正常化45周年に際し、日本国政府を代表し、心から祝意を表します。

 2006年、私は総理就任後、初めての外国訪問先として貴国を公式訪問し、「戦略的互恵関係」の考え方を提唱しました。2008年の日中共同声明では、両国は「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」との点が確認されています。

 こうした考え方の下、引き続き貴総理と共に手を携えて、大局的観点から、あらゆる分野で協力と交流を推し進め、安定的な友好関係を築いていきたいと考えています。

 日中韓サミットを年内に日本で開催し、その際、貴総理と日中国交正常化45周年を記念する日中首脳会談を行い、来年の日中平和友好条約締結40周年に向けて、日中関係を更に発展させていくことを望んでいます。

2017年9月29日

日本国内閣総理大臣

安倍 晋三




李克強・中国国務院総理から安倍晋三内閣総理大臣宛て

東京

日本国内閣総理大臣

安倍晋三閣下:

 日中国交正常化45周年に際し、中国政府を代表し、謹んで心からの祝意を表します。

 日中国交正常化後の45年間にわたり、双方は両国政府及び各界有識者の共同の努力の下、「四つの政治文書」及び「四項目の原則的共通認識」を順次有するに至りました。両国の各分野における交流と協力は絶えず深まり、両国国民に幸福をもたらし、地域と世界の繁栄と安定を促進しています。両国関係の得がたい成果は一層大切にしていくべきです。

 現在の情勢の下、日中関係は新たなチャンスを目の前にしていると同時に、突出した挑戦に対応する必要もあります。中国側は日中関係を高度に重視しており、日本側が中国側と共に歩み寄り、歴史を鑑とし未来に向かうとの精神に基づき、両国関係の政治的基礎を共に守り、矛盾と相違を適切にコントロールし、日中関係の安定的改善と発展を進めることを望んでおります。

中華人民共和国国務院総理 李克強

2017年9月29日、北京にて