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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 「国際女性の日」に当たっての岸田内閣総理大臣ビデオメッセージ

[場所] 
[年月日] 2023年3月8日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文] 

 皆さんこんにちは。内閣総理大臣の岸田文雄です。

 3月8日は、1975年に国連が定めた「国際女性の日」です。女性活躍・男女共同参画に取り組む我が国の、そして世界の皆様の御努力、御尽力に対し、改めて敬意と感謝を表しますとともに、皆様と共にこの日をお祝い申し上げたいと思います。

 女性活躍・男女共同参画は、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会の実現のために重要であり、経済社会の持続的発展に資するものです。

 岸田内閣では、目玉政策である「新しい資本主義」の中核として、女性の経済的自立を位置付け、政府一体で取組を進めています。その一環として、昨年、男女間の賃金格差の開示も義務化しました。

 また、出産を契機に、女性が非正規雇用化する、いわゆるL字カーブの解消や男女間の賃金格差の是正、女性デジタル人材や女性起業家の育成、女性登用の一層の拡大に、更に取り組んでいく必要があります。

 女性の就労の壁となっているいわゆる「103万円の壁」や「130万円の壁」といった制度の見直しや、男女共にこれまで以上に育児休業を取得しやすい制度の導入などを進めていきます。

 さらに、配偶者による暴力防止の取組を強化するためのDV(ドメスティック・バイオレンス)防止法の改正や、性犯罪に対処するための刑事法の改正にも取り組みます。

 また、本年のG7サミット及び各閣僚会合においては、昨年末に開催した国際女性会議WAW!2022を始め、これまでの取組の成果を踏まえながら、ジェンダーの視点を取り入れた議論を進めます。

 「国際女性の日」に当たり、我が国及び厳しい環境にあるウクライナやアフガニスタン、震災に見舞われたばかりのトルコ、シリアを含む世界の全ての女性・女児の皆さんが、個性と能力を発揮しながら、職場や家庭、地域、教育など、自らが望む舞台で夢や目標を実現できる社会を目指して、決意を新たに取り組んでまいります。

※3月8日は、「ミモザの日」とも呼ばれ、黄色いミモザの花がシンボルとして親しまれています。