[文書名] 第9回日中企業家大会及び元政府高官対話(日中CEO等サミット) 岸田総理ビデオメッセージ
内閣総理大臣の岸田文雄です。本日、「第9回日中企業家及び元政府高官対話」が開催されますことに、心よりお祝い申し上げます。今回は、コロナ禍を経て、4年ぶりとなる対面での開催と伺っています。この間の福田康夫元総理、十倉雅和・経団連会長、曾培炎(そ・ばいえん)・中国国際経済交流センター前理事長を始めとする、日中経済界の皆様の御尽力に敬意を表します。
今年は日中平和友好条約締結45周年に当たります。10月23日の条約発効記念日に際し、私は、我々が日中平和友好条約の精神を改めて思い起こしつつ、大局的観点から「建設的かつ安定的な日中関係」の構築に向けて共に取り組んでいくべきであるとのメッセージを出させていただきました。
日中平和友好条約では、双方が両国間の経済関係の一層の発展のために努力することが謳(うた)われております。この45年間、両国の経済交流は日中関係の基礎を成し、我々双方の発展に大きく寄与しました。昨年11月の日中首脳会談において、私は習近平(しゅう・きんぺい)主席との間で、経済の具体的分野における互恵協力が可能であり、環境・省エネを含むグリーン経済や医療・介護・ヘルスケア分野等の協力を後押ししていくことで一致しました。また、私からは、そのためにも透明・予見可能かつ公平なビジネス環境の確保が重要である旨を強調しました。
本日の分科会では、自由で開かれたビジネス環境のほか、人口減少・高齢化といった両国の共通課題、更に気候変動等の地球規模課題が議論されると伺っています。御列席の皆様により率直かつ活発な議論を通じて、双方の信頼関係が一層深まり、一つでも多くの具体的な協力に結びつくことを強く期待しています。
最後に、本会合の御成功と、御列席の皆様のますますの御発展を祈念し、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。