[文書名] 第1回原子力エネルギーサミットにおける岸田総理メッセージ(高村外務大臣政務官代読)
●日本の外務大臣政務官の高村正大です。本日は、記念すべき第1回原子力エネルギーサミットの開催にあたり、岸田文雄総理大臣のメッセージをお伝えいたします。
●昨年、日本が議長国を務めたG7広島サミットで確認されたように、経済成長やエネルギー安全保障と両立するよう、多様な道筋の下で全ての国が一緒になりネット・ゼロという共通の目標を目指す時です。
●目標達成のためにはクリーンエネルギーの最大限の導入が必要です。そのために、原子力は、再エネ等とともに不可欠です。この活用の推進には更なる投資の呼び込みが必要となりますが、何ができるのか我々は知恵を絞らなくてはなりません。
●日本は、徹底した省エネと、再エネの主力電源化を行うとともに、福島第一原発の事故の教訓・反省を忘れることなく、いかなる事情より安全性を優先した上で原子力を活用していく考えです。
●御列席の皆様。エネルギー安全保障と脱炭素社会を両立するグリーン・
トランスフォメーション、GXの実行は喫緊の課題です。
●日本は、原子力発電所の再稼働、運転期間の延長、次世代革新炉の開発・建設に取り組むとともに、国際連携を通じた研究開発や、強靱なサプライチェーンの構築等を進めていきます。
●原子力はエネルギーとしてのみならず、工業・医療・農業分野等幅広い分野において人類の発展に貢献し得るものです。
●原子力の平和的利用の推進者たるIAEAの役割はこれまでないほど 拡大しています。今般、日本は Atoms for Food、太平洋諸国を含む海洋国家のためのモニタリング向上、ウクライナの原発安全の確保等の取組に総額1850万ユーロの拠出を決定しました。日本は幅広い分野におけるIAEAとの一層の協力強化を図っていきます。
●国際社会と連携しつつ、原子力の安全で持続可能かつ核不拡散が確保された形での利用を実現し、次世代に誇れる環境や社会を実現するため、日本は努力を惜しみません。今回のサミットがその強固な一歩となることを願います。御静聴ありがとうございました。
日本国内閣総理大臣 岸田文雄
代読 外務大臣政務官 高村正大