[文書名] セミコン・ジャパン2024 石破総理ビデオメッセージ
皆様、おはようございます。内閣総理大臣の石破茂です。今年もセミコン・ジャパンが盛大に開催されますことを心よりお喜びを申し上げます。本日は会場に伺うことができず、このような形でのご挨拶となりますが、どうぞ御容赦を賜りたいと存じます。今年のセミコン・ジャパンのテーマは、「半導体の未来がここにある。」と伺っております。会場内に溢(あふ)れる半導体関連の革新的な技術を通じて、御来場の皆様方が、半導体の未来を、そして未来の社会そのものをつくっていく、そういうきっかけとなりますことを大いに期待をいたしております。
私は、日本の未来を創り出す、かつての活力を取り戻す、そのためには、「地方創生2.0」と「地域全体の活性化」、「経済全体の活性化」を同時並行で進めていくことが重要だと考えております。半導体は、その鍵になる、そのようなものだと確信をいたしております。
人手不足、そのような地域の課題解決につながるDX(デジタル・トランスフォーメーション)や生成AI(人口知能)の普及は、半導体の進化が、それを支えています。また、半導体への大規模投資は、地域への大きな波及効果をもたらすものです。実際に、TSMCを始めとする半導体産業の立地が進みます九州では、中小企業を含めた投資が次々と実行されており、特に熊本県では一人当たり年間約38万円の雇用者報酬の増加につながる、そのような試算もございます。
こうした半導体投資の効果を全国的に展開していかなければなりません。そのため、第2次石破内閣の発足当日、2030年までにAI・半導体分野に10兆円以上の公的支援を行い、今後10年間で50兆円を超える官民投資を引き出すための新たな支援フレームを策定すると、私自身が発表させていただき、経済対策に盛り込んだところでございます。我々、政府といたしましては、半導体投資を全力でサポートしてまいります。どうか皆様も積極的に投資を実行していただければ、とても幸いに存じます。
我が国は、製造装置や部素材の企業が数多く立地しており、半導体のグローバルサプライチェーンにおいて中核的な役割を担っています。世界の半導体企業が日本へ立地することが、世界的にみても、半導体の安定供給と半導体産業の発展に大きくつながっていくものと考えております。半導体産業の発展を通じて、より豊かな未来の社会の実現に、共に取り組んでいければと思っております。
最後に、セミコン・ジャパンの御盛会と本日お集まりの皆様方のますますの御健勝、御多幸を祈念をいたしまして、私の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。