[文書名] 令和7年北方領土返還要求全国大会 石破総理ビデオメッセージ
「令和7年北方領土返還要求全国大会」の開催に当たり一言御挨拶を申し上げます。
「北方領土の日」である本日、参加者の皆様方が集い、大会が開催されますことは、大変に意義が深いものと考えております。私も本来出席させていただく予定でありましたが、外交日程のため、大変申し訳ございません、このような形でビデオメッセージに代えさせていただくことといたしました。
会場においでの皆様、オンラインで本大会を御覧になられている皆様、そして、全国各地で、北方領土の問題の解決に向けて、ひたむきに取り組んでおられる皆様の、日頃からの御尽力に、心から敬意を表し、心より感謝を申し上げる次第でございます。
本年は、戦後80年でございます。今もなお、北方領土問題が解決されず、日本とロシアとの間に平和条約が締結されていないことは、本当に残念であります。遺憾なことでございます。
ロシアによるウクライナ侵略により、日露関係は依然として厳しい状況にありますが、政府といたしまして、北方四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するという方針を堅持をいたしてまいります。
2013年、もう12年も前のことでありますが、納沙布(のさっぷ)岬から北方領土を視察するとともに、元島民を始めとする関係者の方々から直接お話を伺い、この問題の解決の重要性を改めて認識をいたしました。
また、昨年の12月2日には、北方領土隣接地域の市長・町長を始めとする方々から、北方墓参の早期再開などの御要望も頂いたところでございます。
北方墓参を始めとする四島交流等事業の再開は、日露関係における最優先事項の一つであります。御高齢となられた元島民の皆様の切実なるお気持ちに何とかお応えしたい、その思いでロシア側に対し、今は特に北方墓参に重点を置きまして、事業の再開を引き続き強く求めてまいります。
北方領土問題は、元島民や隣接地域の方々だけでなく、国民全体の問題であり、国民が一丸となって取り組むことが不可欠です。我が国の立場が国際社会において正しく理解されることも同時に大変に重要なことでございます。
私ども政府といたしまして、引き続き、国民世論の啓発や対外的な情報発信に広く取り組んでまいります。
国民の皆様の力強い御支援を賜りますよう、改めてお願い申し上げ、私の御挨拶とさせていただきます。本日は誠にご苦労様でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。