[文書名] 総理大臣夫妻主催晩餐会挨拶(石破茂内閣総理大臣)
大統領閣下、
首相閣下、
閣僚の皆様、
国際機関の長の皆様、
御来場の皆様、
コロナ禍の中において開催されたTICAD8から3年が経ちました。こうして皆様を日本にお迎えし、テーブルを囲むことができ、大変嬉しく思います。
この2日間、私は、この場を共にする皆様とアフリカの開発や日本との協力について議論を重ねてきました。また、「官民ビジネス対話」に出席し、経済を中心に、日本とアフリカのパートナーシップを更なる高みへと引き上げるための方策につき、率直な意見交換を行いました。その結果、アフリカの皆様と共に繁栄していく未来を描きたい、そうした思いを新たにしました。
今夜の晩餐会では、互いの優れたものを持ち寄る「共創」の実践として、日本とアフリカの音楽ことの融合を試みました。代表的な和楽器である箏、尺八、十七絃{「じゅうしちげん」とルビあり}と、西アフリカ発祥の「コラ」の旋律に耳を傾け、我々の新たな未来に思いを馳せながら、胸襟を開いて語り合いたいと思います。
また、飲み物には、昨年地震に見舞われた石川県の酒蔵復興を目指し製造された銘酒を含む日本各地の日本酒、そして日本産ワインを用意いたしました。スズキとスイートコーンといった、日本の夏の旬の食材をふんだんに活かしました。セネガル、モロッコの日本大使館公邸料理人を務めた経験がある熊谷喜八シェフが考案した、日本の丹精を凝らした味覚を御堪能ください。料理などの文化の面でも共創がますます盛んになることを願っています。
今宵のひとときが、日本とアフリカの友情と信頼を更に深める機会となることを願って、杯を掲げたいと思います。
乾杯。