データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 世界島嶼国海洋会議開会式における高市早苗内閣総理大臣の挨拶

[場所] 
[年月日] 2026年6月3日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文] 

 本日、天皇陛下の御臨席を仰ぎ、世界各国の皆様の御参加を得て、「世界島嶼国海洋会議」が開催されますことは、誠に喜びにたえません。

 今回の会議は、日本を含む世界の(※1)島嶼国のリーダーが一堂に会し、海洋の保全と持続可能な利用、また、気候変動に起因する海面上昇や異常気象など、海洋に関する共通の課題について議論するものでございます。初めての試みにもかかわらず、総勢約300人以上の方々にお集まりいただいたと伺っており、とても有り難く感じております。

 また、この場をお借りして、長年、海洋の持続可能性をテーマに活動を続けてこられ、このようなすばらしい会議の開催を提案し、主導された日本財団の皆様、そして笹川名誉会長に心からの敬意を表します。共同議長を務めていただく、ウィップス・パラオ大統領の御尽力にも感謝を申し上げます。

 日本は、広大な海に四方を囲まれた島国です。古来より、海の恵みの中で暮らしてきました。こうした海に育まれた国として、日本は、長年にわたり、海洋分野における国際協力や、気候変動対策に強くコミットしてきています。

 また、海における法の支配も一貫して重視してまいりました。先月、私は、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を発表しました。地域の国々の「自律性」と「強靱(きょうじん)性」の強化に向けて、共に取り組んでいくことをお約束しました。こうした考えに基づいて、異常気象や海面上昇に苦しむ国や地域への支援、海洋状況把握や海上法執行機関(※2)の強化に向けた協力にも取り組んでいきたいと思います。

 同時に、様々な課題を解決し、法の支配に基づく、持続可能な海洋を実現するためには、志を同じくする皆様との連携が欠かせません。

 今回の会議が、我々島嶼国の力を結集し、国際社会において新たな動きを作り出すきっかけとなることを期待しております。2日間にわたる、活発な議論を楽しみにいたします。

 結びに、今回の会議の成功と皆様の御健勝を心からお祈り申し上げます。御清聴ありがとうございました。


※1「世界を含む日本の」と発言しましたが、正しくは「日本を含む世界の」です。

※2「海洋法執行機関」と発言しましたが、正しくは「海上法執行機関」です。