[内閣名] 第74代竹下(昭和62.11.6〜平成1.6.3)
[国会回次] 第114回(常会)
[演説者] 宇野宗佑外務大臣
[演説種別] 外交演説
[衆議院演説年月日] 1989/2/10
[参議院演説年月日] 1989/2/10
[全文]
第百十四回国会が再開されるに当たり、我が国外交の基本方針につき所信を申し述べます。
本演説の冒頭に当たり、一言申し述べます。
去る一月七日のパリにおける国際会議において、デクエヤル国連事務総長より、昭和天皇の崩御が知らされました。そのとき、ミッテラン仏大統領の提唱により、急遽会議の予定変更の上、昭和天皇に対する黙祷がささげられました。参加国百四十九カ国全員の起立による敬けんにして荘重な黙祷は、全く異例のものであり、私たち日本国代表団には感涙禁じ得ない厳粛なる一瞬でありました。謹んでこのことを御報告申し上げ、当日の参加者全員に心より御礼を申し上げます。また、昭和天皇大喪の礼に海外よりの参列を明らかにされました多数の国々、国際機関などの首脳、要人の方々に対しましても、衷心敬意と謝意を表するものであります。
さて、平成の時代の初めに際し思いをいたしますのは、一九四五年以降の我が国民の軌跡であります。私たちはさきの大戦の反省のもとに、ひたすら平和を希求しつつ、それぞれの分野で渾身の汗を流し、今日の自由と繁栄をもたらしました。この事実を胸に、私は、平和国家に徹するとの我が国外交の基本方針のもと、我が国並びに世界の平和と繁栄のため、一層努力していくことを誓う次第であります。
かかる見地からも、我が国外交が、引き続き先進民主主義諸国の主要な一員としての立場とアジア・太平洋地域の一国としての立場を踏まえてその役割を果たすべきは当然のことであります。同時に、今後は、中南米、インド亜大陸、中近東、アフリカとの関係においても、国際協力構想をさらに肉づけして、外交の幅を広げていくことが重要となってまいりました。
しかも、我が国を取り巻く国際情勢には、新しい動きが生じております。
INF全廃条約の発効、アフガニスタンからのソ連軍の撤兵合意の成立を初め、ソ連の対外姿勢の変化を背景とする東西関係の新しい展開は、将来への期待をはらむものであります。西側先進民主主義諸国といたしましては、現在の変化の肯定的な側面を評価することに憶病であってはなりません。例えば、昨年十二月、ゴルバチョフ書記長がソ連軍五十万人の一方的削減を発表したことも、妥当な方向への第一歩だと考えます。
しかし、これをもって直ちに、東西間の対立構造が根本的に変化したとは言い得ません。現在の世界の平和が、基本的には、力の均衡と抑止により維持されていることが自明の理である以上、東西間には、依然、戦略核兵器等の軍備管理・軍縮問題、さらには地域問題、人権問題といった課題が残されているからであります。
また、中ソ間の動きに目を転じれば、両国外相の相互訪問が行われ、首脳会談も予定されるなど、関係正常化の動きが見られますが、これがアジアの平和と安定に資する方向で進展することを期待するものであります。
したがって、我が国といたしましても、これらの国際情勢の新しい動きによっていかなる実質的な変化がもたらされるかを注意深く見守っていくべきであり、極東の安定と東西関係のさらなる安定化のため、米国を初めとする西側諸国と今後一層連帯、協調してまいる所存であります。
当然、我が国自身がかかる国際情勢を慎重に見詰め、自衛のために必要な限度において節度ある防衛力を整備していくことは、今日の状況においても重要であります。同時に、政府といたしましては、日米安保体制を堅持し、その一層の円滑かつ効果的な運用確保のためにも、引き続き努力しなければならないと存じます。このような我が国の努力は、アジアの平和と安定に貢献するからであります。
今般、米国では、レーガン大統領が任期を終え、ブッシュ新政権が発足いたしました。レーガン前大統領は八年間にわたりアジア・太平洋地域に対し一貫して高い関心を維持し、特に対日関係の強化に格別の貢献をされたことを、私たちは高く評価しなければなりません。当然その姿勢をブッシュ新政権も継がれると思いますが、まさに我が国こそ、新政権との間においても、我が国外交の基軸である日米関係の一層の強化のため尽力しなければならないと存じます。私自身、今般総理に同行して米国を訪問し、ブッシュ大統領、ベーカー国務長官を初めとする主要閣僚ともお会いいたしました。その際、日米両国が世界のGNPの三分の一以上を占めている現実に立脚して、両国が引き続き協力関係の強化に取り組むとともに、政策協調と共同作業を通じて、世界の諸問題の解決に貢献し、世界の平和と繁栄のため、おのおのがふさわしい役割を果たしていくことの重要性につき、意見の一致を見ることができました。
また、最近の西欧諸国の対東側外交の活発化や一九九二年のEC域内市場統合へ向けての動きには、注目すべきものがあります。私は、先般西欧を訪問し、各国の首脳、外相と忌憚のない意見交換を行いました。日欧がともに国際的責任と役割を増大させつつある現状にかんがみ、今後ますます西欧諸国との間でこのような対話を活発化させ、その結果を日欧双方の政策に反映させていくことが必要と考えます。また、太平洋国家であり、西側の一員でもあるカナダとの協調関係も、今後一層促進してまいります。
ソ連との間では、昨年十二月、シェバルナゼ外相を迎えて、二年七カ月ぶりに日ソ外相間定期協議と、さらにあわせて平和条約締結交渉を行いました。この機会に、同外相との間で極めて実務的で真剣な話し合いが行われた結果、ゴルバチョフ書記長の我が国訪問実現に向けての準備の開始に合意したことを初め、日ソ間の一層の政治対話拡大の方向が確認されたのであります。領土問題につきましては、双方により、歴史にさかのぼった議論が初めて詳細かつ長時間にわたり行われましたことは、有意義だったと存じます。しかし、ソ連は従来の考え方を網羅的に繰り返したにすぎず、その立場には依然として極めて厳しいものがありました。北方領土問題を解決して平和条約を締結することにより、ソ連との間に真の相互理解に基づく安定的な関係を確立することが我が国の不動の方針であり、今後とも北方四島一括返還の実現に向け、さらに粘り強い努力を続けなければなりません。先般、パリにおいて再び同外相と会談した際にも、我が方の基本的な考え方を改めて伝え、また、次回外相会談や平和条約作業グループ等の日程につき話し合いましたことも、これら交渉の大切な積み上げと存じます。
また、東欧につきましては、その動向が今後の東西関係に大きな影響を及ぼす可能性があることにもかんがみ、これら諸国の国情と政策を十分勘案の上、対話及び交流を一層促進していく所存であります。
次に、アジア・太平洋諸国について申し上げます。
我が国は、アジア・太平洋地域の一国として、域内諸国との友好協力関係の増進に努めるとともに、サミットを初めとする幾多の場においても、同地域の問題に対する関心を積極的に表明するなど、その安定と発展に意を用いてまいりました。
韓国との関係は近年一段と緊密の度を増しており、昨年も、盧泰愚大統領就任式並びにソウル・オリンピック開会式出席のため総理が訪韓されたのを初めとして、さまざまなレベル、分野での交流が進められました。朝鮮半島をめぐる情勢は、最近中国、ソ連等の社会主義国と韓国との関係が進展するなど新たな展開を見せており、南北国会会談、南北首脳会談等をめぐり、朝鮮半島の緊張緩和のために関係者の努力が鋭意続けられております。我が国といたしましても、その環境づくりのため、可能な限り側面的努力を惜しまない所存であります。
また、北朝鮮との関係改善につきましては、朝鮮半島をめぐる国際政治の均衡に配慮しつつ進めていきたいと考えますが、そのためにも、早急に第十八富士山丸問題の解決が必要であります。政府といたしましては、本問題解決のために各般の努力が払われていることに留意し、可及的速やかに日朝政府間の接触が実現し、その話し合いの過程において本件の解決が図られることを希望いたします。
中国との友好協力関係の維持発展は、アジア、ひいては世界の平和と繁栄にとって重要な意義を有しております。我が国は、現在改革と開放の方針のもと、近代化建設を目指す中国の努力を高く評価し、今後ともできる限りの協力を行うとともに、日中共同声明、日中平和友好条約及び日中関係四原則を踏まえ、さらに両国関係発展のために尽力する所存であります。
東南アジア地域の安定のかなめであるASEAN諸国につきましては、広範な分野での協力関係を推進し、もってアジア・太平洋地域全体の安定と発展に貢献していきたいと考えております。フィリピンでは、現在、アキノ大統領のもとで新たな国づくりが進められておりますが、これに対しましては、昨年のサミットにおける経済宣言にもうたわれているとおり、引き続きできる限りの支援をしていく所存であります。
また、この地域の平和と安定にとって不可欠なのはカンボジア問題の解決であります。これにつきましては、最近、当事者間の対話が活発になり、政治解決達成への機運が高まってきております。同問題解決のためには、ベトナム軍の完全撤退の確保と過去ポル・ポト政権が行ったような非人道的な政策の再来を阻止することが重要でありますが、我が国といたしましても、カンボジア人の真の民族自決の実現を目指した関係国の和平努力を支持しつつ、独立、中立、非同盟の新カンボジアの誕生に向け、積極的な役割を果たしていく考えであります。
さらに、さまざまな動きの見られるインド亜大陸の安定と経済発展のために引き続き協力するとともに、同地域の国々との関係の一層の強化に努めていく所存であります。
豪州との間では、先般の日豪閣僚委員会で合意されました建設的パートナーシップの構築に向け努力してまいります。さらに、昨年末我が国が外交関係を樹立しましたマーシャル諸島共和国、ミクロネシア連邦などの太平洋諸国とも、今後友好協力関係をさらに強化してまいります。
また、PECCを初めとする太平洋協力に対しましても、積極的に支援してまいります。
次に、中東に移りますが、中東における情勢は依然として流動的であります。
中東紛争につきましては、パレスチナ民族評議会及びジュネーブ国連総会におけるPLOの和平のための現実的政策の表明、これを踏まえた米国とPLOとの直接対話の開始等、和平実現に向け大きな流れが生じつつあります。しかし、本問題の解決には、なお関係当事者の不断の努力が要請されるところであります。私自身、昨年中東紛争当事国四カ国を訪問し、それらの国々が我が国に寄せる期待の大きさを痛感した次第でありますが、我が国といたしましては、国際的協調のもと、かかる関係当事者の和平努力に対し積極的に協力していく所存であります。
イラン・イラク紛争は、昨年八月二十日に停戦が実現しました。私もパリで両国外相と会談しましたが、両国は依然和平交渉を続けており、合意は見られておりません。我が国は、今後とも、安保理決議五百九十八号に基づく紛争の平和的解決のために、国連事務総長の和平努力に対する支援を中心に、可能な限りの努力を行っていく所存であります。
アフガニスタンに関しましては、ジュネーブ合意に基づきソ連軍が撤退いたしますが、今後は、アフガン人自身による国民の総意を反映した暫定政権が同国に樹立されることを強く希望いたします。
続いて、中南米、アフリカについて申し上げます。
中南米諸国は、約百数十万人の我が国からの移住者や日系人が在住し、伝統的に我が国とは親密かつ友好的な関係を有しておりますが、近年、累積債務問題等による経済困難の増大に直面しております。私は、同地域諸国の我が国に対する期待と国際場裏での支持に積極的に応えるべく、資金還流措置の実施、経済技術協力の拡充等を通じ、今まで以上に同諸国の自助努力に対する支援を強化してまいります。
中米和平の動きは最近残念ながら停滞いたしておりますが、関係者の粘り強い努力による真の平和の実現を強く希望いたします。また、中米和平の進展を見つつ、同地域の経済復興開発、難民援助、人づくり等にできる限りの協力を行っていく所存であります。
アフリカ諸国は、依然として食糧問題、累積債務問題等の多くの困難を抱えております。我が国は、ノンプロジェクト無償資金協力、国際機関との協調融資、債務救済措置等を通じて、同地域諸国に対する積極的支援をさらに強化してまいります。
しかし、南アフリカ共和国のアパルトヘイトには断固反対しなければなりません。そのために、我が国は各種の対南ア規制措置を講じておりますが、対南ア貿易においても引き続き関係各方面に慎重な対応を求め、また、アパルトヘイトの犠牲者のための人道的援助及び南ア周辺諸国に対する経済協力も強化してまいりたいと思います。
以上の外交推進のためには、世界経済の健全な発展が基礎であり、主要先進国間におけるマクロ政策協調の維持が極めて重要であります。そこに我が国の使命があります。我が国といたしましては、内需主導型の経済運営を行うとともに、構造調整、規制緩和及びさらなる市場アクセスの改善によって、対外不均衡の一層の是正を図らなければなりません。その一方、我が国は、他の主要先進国とともに、開発途上国、なかんずく、アジアの新興工業国・地域とのよりよい協力関係構築のため、今後とも努力を払わなければなりません。
かつ、世界貿易伸展のためにも、多角的自由貿易体制の維持強化を主張しなければなりません。私は、昨年末、ウルグアイ・ラウンドの中間レビュー閣僚会合に出席し、交渉の早期成果の取りまとめと後半の交渉に向けた指針づくりに積極的に参画いたしました。今後の交渉の道は決して平たんではありませんが、二十一世紀に向けた、より強化されたガット体制の構築を目指すウルグアイ・ラウンドに一層積極的に取り組んでいく所存であります。
さらには、米加自由貿易協定及び一九九二年に予定されているECの域内市場統合が、排他的でなく、開放された多角的貿易体制の強化に資するものとなるよう、関係国との対話を深めたいと考えております。
さて、相互依存関係のますます深まっている現在の国際社会において、我が国の平和と繁栄は、世界の平和と安定に極めて密接に結びついております。したがって、世界のGNPの一割を優に超える経済力を有し、今や国際秩序の主要な担い手の一人となった我が国は、みずからの平和と繁栄のためにも、そして地球全体の福祉のためにも、経済大国日本は軍事大国にならずという信条のもと、「世界に貢献する日本」を実現すべく努力していくことが必要となってまいりました。
竹下総理は、我が国外交の最も基本的な課題への取り組みの上に、新たな貢献の具体的施策として国際協力構想を内外に明らかにされました。すなわち、平和のための協力、ODAの拡充、国際文化交流の強化の三本の柱であります。
この総理の積極的な考えを受け、我が国は、世界への貢献に新境地を開きました。私が昨年、みずから陣頭に立って中東紛争当事国を訪問いたしましたのも、また、国連アフガニスタン・パキスタン仲介ミッションや国連イラン・イラク軍事監視団等に対し、資金面での協力に加え、要員の派遣を行いましたのも、かかる観点からであります。
私は、今後、要員の派遣をさらに進めていく所存であり、そのために必要な体制整備を行ってまいります。当面は、本年四月一日発足予定の国連ナミビア独立支援グループに対し、地方自治体等の協力も得つつ、選挙監視等の分野において要員を派遣する考えであります。また、カンボジア問題等につきましても、紛争解決に向け国際的な枠組みが設立される場合には、積極的に協力し、あわせて復興援助についても検討していく所存であります。さらに、アフガン難民の自主帰還支援、あるいはジョルダン川西岸及びガザ地域等中東のパレスチナ難民救済のため、引き続き協力を惜しまない所存であります。
国連等の国際場裏で進められております軍縮努力への参画も、平和のための協力の重要な一環であります。さきにも申し上げました、先月の化学兵器禁止パリ国際会議が成功裏に終結したことを歓迎するとともに、我が国といたしましても、化学兵器包括禁止条約の早期締結のため努力してまいります。
さらに、国際社会の平和と安定を脅かすテロには断固反対との立場から、その防止のための国際協力を一層強化推進してまいります。
政府開発援助につきましては、我が国は今日まで、国連加盟国中、百二十八の開発途上国すべてに対しODAを供与した実績を有しております。これは、我が国国民の御理解、御協力のたまものであり、それなくしては我が国の国際的責任の一翼を担うODAの拡充は不可能であります。
ODAの実施に際しましては、これまでも、五年間に五百億ドル以上を供与するとの第四次中期目標のもと、累積債務問題、第一次産品市況の低迷等の経済困難に直面する相手国の諸情勢を勘案し、量の拡充のみならず、内容や質の面での改善に努力してまいりました。また、累積債務問題に悩む後発開発途上国に対しましては、約五十五億ドルの債務を無償化するとの新たな債務救済措置も決定いたしました。さらに、技術協力の拡充、青年海外協力隊の強化にも努めてまいりました。今後は、国民の皆様の御意見に留意しつつ、援助のより一層の効果的実施を図るため、実施体制の整備拡充を図るとともに、民間援助団体、NGOや地方との連携及び国際開発金融機関、国連諸機関との調整、協力を強化してまいります。
国際文化交流におきましては、文化を通じて国際的に貢献し、また、人類共通の財産である文化遺跡の保存への協力等により、世界の諸文化を維持発展させていくことが肝要であります。私は、高まる対日関心にこたえるための日本紹介を積極的に行うと同時に、幅広い相互交流を通じて、お互いの国柄、歴史、社会等を認識し合う努力を積み重ねることが重要であると考えます。また、留学生、研究者、文化人といった知的レベルでの交流を促進し、新しい文化の創造に貢献していく所存であります。さらに、これらの交流の拡充のため、政府の実施体制の強化等にも意を用いてまいります。
加うるに、今や我々は、地球温暖化現象を初めとする環境問題や自然災害問題、あるいは麻薬問題等、その影響が国内にとどまらず、国境を越え、地球的規模にまで広がっている多くの問題に直面いたしております。政府といたしましては、諸外国とも協力の上、今後このような問題にも国際協力構想の一環として積極的に取り組んでまいる所存であります。
以上、今日の我が国外交は、極めて多様な課題を背負い、その重要性はますます高まっております。国益に沿って積極的な外交を展開することは、国民の負託にもこたえるゆえんであり、そのためには、我が国外交実施体制の一層の強化が必要であります。
加えて、緊急事態における在外邦人保護体制の整備や海外子女教育の拡充などにも新しい努力が必要とされております。
我が国が世界とともに歩み、世界とともに栄えていくためには、世界みずからが閉鎖的でなく開かれた世界となると同時に、我が国自身が世界に対し開かれた日本となることが必要と考えます。この観点から、近年、地方公共団体、民間各層における国際文化交流活動や海外との人的交流が活発になっている事実は歓迎すべきことであります。政府といたしましても、こうした傾向を一層促進し、ふるさと国際化を図っていくべく、交流活動の基盤整備及び情報提供の強化にさらに努めていく所存であります。
思えば昭和は幾多の感慨とともに去り行き、私たちは平成の時代をここに迎えました。平成という年号は、諸外国においても、平和を達成する意として広く理解されています。そして、この瞬間にも平成の新しき生命が呱々の声を上げているであろうことを思うとき、彼らが今よりも、一回り、二回りも大きな国際人として地球に羽ばたくその輝かしき未来のためにも、今日ただいまの私たちは世界の平和に貢献せんとする我が国の厳然たる礎をさらに強固に築き上げておかねばなりません。
我が国外交を進めるに当たり、国民各位及び同僚議員の力強い御支援をお願いいたす次第であります。